LoqiRoam · 旅日記

神楽の文字を追って、高原から門前町へ

波野の道の駅から神楽、荻岳の展望、荻神社を経て宮地の阿蘇神社と古い校舎のカフェへ。高原の文化を看板と小道で読む旅。

波野駅を出た私は、まず高原の道の駅へ向かった。標高の数字とそば処の看板を見ているうちに、ここでは食べものも芸能も同じ土地の言葉で語られている気がしてきた。そこから中江岩戸神楽の三十三座に触れ、荻岳へ上がる。山頂では阿蘇五岳だけでなく九重や祖母の山々まで方角ごとに視界が開き、さっき読んだ集落名が急に広い地形の中へ置き直された。荻神社では、眺望の大きさとは違う静かな時間に立ち止まる。旅の後半は宮地へ移り、阿蘇神社の楼門と門前の道を歩いた。最後に元女学校の校舎を改装したカフェで休むと、山の神楽、町の看板、古い建物の再利用が一本の道でつながっていた。

この旅の足跡

  1. 標高724メートル余りの高原にある道の駅。そば処の名前に神楽の演目を思わせる響きがあり、食事の看板から土地の芸能へ想像が伸びた。
  2. 中江岩戸神楽は三十三座で構成され、荻神社に奉納される。舞の数を知ると、集落の小道まで長い物語の舞台に見えてきて、実演の日にも訪ねたくなった。
  3. 荻岳の山頂からは阿蘇五岳、九重連山、祖母の山々まで望めるという。方角ごとに山の名前が増える展望所で、地図を持たずに空間を覚えたくなった。
  4. 荻神社は荻岳山上にあり、中江岩戸神楽が奉納される場所でもある。展望の大きさとは対照的に、社へ続く道は足音を小さくさせるようで、その落差が印象に残った。
  5. 阿蘇神社は一の宮町宮地にあり、楼門などの重要文化財を抱える。大きな社殿へ向かう門前の道では、山中で拾った神楽の記憶が町の看板へ姿を変えた。
  6. 元女学校の校舎を改装した宮地のカフェは、古い建物の輪郭を残したまま休憩場所になっている。旅の終わりに珈琲を置くと、今日の道順が一枚の校外学習地図のように見えた。
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