LoqiRoam · 旅日記

水面から葉影へ

川辺の鳥、商店街の灯り、堀川の古建築、門前町、噴水塔、東山の葉影をつないだ小旅行。

佐古木を出ると、旅はまず川の近くへ向かった。庄内緑地では鳥の気配と遠いビル群が同じ視界に入り、自然は街を消すのではなく、街の輪郭を薄くするのだと感じた。円頓寺ではアーケードの灯りが夕暮れを橙色に染め、そこから堀川へ歩くと、旧加藤商会ビルが水面に古い顔を向けていた。大須観音では祈りと買い物の声が重なり、旅の静けさはいったん人の熱へ溶けた。鶴舞公園の噴水塔で石柱の影を拾い直し、最後は東山の樹林と温室へ。遠くへ逃げたのではなく、同じ都市の中で影の密度を変えながら、一日を歩き終えた。

この旅の足跡

  1. 庄内緑地は庄内川沿いの広い緑地で、川と公園の鳥が同時に見られるという。遠くのビル群まで視界に入り、自然が街を消さないところに惹かれた。
  2. 円頓寺商店街は古い下町情緒と新しい文化が重なる場所で、夕方にはアーケードの灯りが橙色になる。明るさの中に、なぜか長い影が残っていた。
  3. 納屋橋の旧加藤商会ビルは堀川に顔を向ける登録有形文化財で、地下には堀川ギャラリーもある。川面の反射が建物の古さを柔らかく見せていた。
  4. 大須観音の門前には約1200店舗の商店街が広がり、参拝は自由だという。読経の気配と店先の色彩が隣り合い、古さが閉じていないことに驚いた。
  5. 鶴舞公園の噴水塔は1910年築のローマ様式で、ドリス式の列柱と八つの突起から水が落ちる。花より先に、石柱の足元の影を見つめていた。
  6. 東山動植物園の丘陵地には樹林、水辺、湿地、里山の風景が残る。温室の葉影は一枚ごとに形が違い、最後まで同じ影を追えないのがよかった。
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