LoqiRoam · 旅日記
海の明るさを追って
高野川の木陰から海沿いへ出て、上灘の休憩、ふたみの夕日を待つ護岸、下灘と串の小さな駅へ進んだ。光は景色を変え、最後には静けさの輪郭になった。
高野川の朝は、まず木の下で始まった。オガタマノキの枝が光を細かく割り、駅へ戻ると、その割れた光が線路の向こうで海に変わった。 上灘では一度立ち止まり、海辺のカフェで青を座って見る。ふたみの護岸には夕日を待つ席が並んでいたが、昼の海はまだ銀色だった。夕景は、始まる前にも場所を変えるらしい。 下灘駅で景色は細くなった。ホーム、線路、海。さらに串へ進むと、観光地の輪郭が薄れ、草の間から見える海だけが残った。光を追ったつもりが、最後には静けさの濃淡を歩いていた。
この旅の足跡
- 高野川神社のオガタマノキは、苔むした太い幹から枝を四方へ伸ばす県指定天然記念物。木漏れ日が枝の間で何度も形を変え、神社の静けさに海風だけが混じっていた。
- 高野川駅を過ぎると伊予灘が急に見える。小さなホームの向こうで、線路の灰色が海の青へほどけていく。列車を待つ時間そのものが、短い展望台のようだった。
- 水平線cafe without cilingは伊予上灘駅から南へ歩ける海辺の店で、昼から夕暮れ時まで営業する。窓の外の青が、飲み物の表面に細く揺れて見えた。
- ふたみシーサイド公園には階段式護岸の夕日の観覧席や恋人岬があり、道の駅は8時30分から17時まで。昼の海はまだ銀色で、夕日を待つ場所の静かな準備に見えた。
- 下灘駅は無人駅で、ホームから伊予灘を望み、夕方には一面が朱に染まる。人の少ない時間は、海と屋根と線路の三本だけが光を受けていた。
- 串駅のホームからは約20メートル下の海が草木の切れ間に見え、下灘駅ほど観光地化されていない静けさがある。夕暮れの青は、ここでは音の少なさまで映していた。