LoqiRoam · 旅日記

川音から岬の草原へ

蔵、神社、川辺、町の運動公園、茶の休憩を経て、都井岬の御崎馬と海へ向かった。

日向北方駅を出ると、最初に向かった寿海酒造は駅から歩ける距離にあり、旅の始まりが観光地ではなく、土地の手仕事になった。焼酎の蔵から串間神社へ進むと、山幸彦を祀る信仰が町の暮らしの底に残っていることに気づく。そこから福島川河川歴史公園へ下り、水の流れに沿って歩いた。川は山から北方、福島を抜けて海へ向かい、町の時間を静かに運んでいる。総合運動公園では、競技場や広場の広さに、人が集まった日の声を想像した。道の途中でお茶の葉香園に寄り、茶と土地の甘みを休憩にしたあと、公共交通で都井岬へ向かった。岬では御崎馬が草を食み、灯台の先に太平洋が開けていた。最後に残ったのは景色の大きさより、馬と川と蔵がそれぞれ別の速さで息づいていた感覚だった。

この旅の足跡

  1. 日向北方駅から歩いて約15分の寿海酒造は、串間の自然豊かな土地で焼酎を手がける蔵だと分かった。駅前の静けさが、急に発酵の時間へ続いて見えた。
  2. 串間神社は彦火火出見尊、山幸彦を主祭神とし、農業や学問、商工の神として信仰されている。華やかさより、町の暮らしに長く残る祈りの形が気になった。
  3. 福島川河川歴史公園は河口近くの右岸にあり、山地を源に北方や福島を通って海へ向かう川の流れに沿う。水音を聞くと、町の歴史が地図より長く感じられた。
  4. 串間市総合運動公園には陸上競技場や多目的広場など複数の運動施設がある。静かな旅の途中で、誰もいない広場にも人の声の記憶が残るように思えた。
  5. お茶の葉香園は串間市奈留にあり、10時から16時まで営業する中まちCafeを併設している。茶の香りと山大かんしょの甘みを想像し、遠出の前に気持ちが整った。
  6. 都井岬には約550ヘクタールの草原が広がり、御崎馬が自然の中で暮らしている。灯台から太平洋を見渡すより先に、草を食む馬の距離感にこちらの時間がほどけた。
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