LoqiRoam · 旅日記

見えない城と、戻ってきた喫茶店

六輪の生活道から矢合観音、平和中央公園、勝幡城跡を経て、昔ながらの喫茶店へ戻る寄り道の旅。

六輪を出たとき、今日は名所を集める日ではないと決めた。田んぼと住宅地の間を通る細い道へ入り、駅前では聞こえなかった生活の音を拾う。道はまっすぐでも、視線は何度も横へそれた。やがて矢合観音へ向かう。十一面観音を祀り、縁日には人が集まる場所なのに、そこへ至る道は驚くほど静かだった。参拝のあと平和中央公園へ移ると、桜並木と水辺の気配で歩幅がゆるむ。そこで終わるつもりが、勝幡城跡のことを思い出した。石碑と説明板だけが残る、日川に沈んだともいう城。見えないものを見に行くのは、少し変で、だから面白い。最後は六輪近くの喫茶店へ戻り、瓶コークの情報に背中を押されて休憩した。出発点に戻ったのに、同じ場所には見えなかった。

この旅の足跡

  1. 六輪の周辺は田んぼと住宅地が近く、駅前から少し外れるだけで道の幅と音が変わった。観光地ではない角に、町の暮らしがいちばん濃く残るのが面白い。
  2. 矢合観音は十一面観音を祀り、毎月18日の縁日には賑わうという。参拝時間は9時から16時まで。静かな民家のような場所に、庶民の信仰が長く続いているのが意外だった。
  3. 平和中央公園は稲沢市平和町にある身近な公園で、周辺には桜並木や水辺の風景もある。整った公園なのに、地域では管理への声もあり、景色の裏側が気になった。
  4. 勝幡城跡は稲沢市と愛西市にまたがった城の跡で、現在は石碑や説明板が残る。城が日光川に沈んだという話まであり、見えない城を想像する散歩になった。
  5. 六輪駅から約537メートルの喫茶店ピースは、7時30分から17時30分まで営業と案内されている。瓶コーク提供店という小さな情報が、旅の終わりを急に昭和っぽくした。
地図と足跡で読む