LoqiRoam · 旅日記
影の長さを測る道
津ノ井から城下町、川辺、城跡を経て砂丘へ向かい、変わり続ける影を追う小旅行。
津ノ井の広場では、まだ目的地のない影が足元に短く落ちていた。そこから中心部へ移り、やまびこ館で城下町の時間に触れる。仁風閣そのものは長期休館中だが、展示館と庭園が残す気配は、見えないものを想像する余地をくれた。樗谿公園では池の水面と木立の間に鳥の影を探し、袋川の桜土手では、江戸の町づくりの線が現在の散歩道として続いていることに気づいた。城跡の石垣で影が高低差を描いたあと、バスで砂丘へ向かう。砂と風の造形を案内するビジターセンターを入口に、最後は輪郭の定まらない砂の上へ出る。朝の広場から夕方の砂丘まで、影は形を変えながら、土地の記憶と現在の歩幅を静かにつないでいた。
この旅の足跡
- 津ノ井スポーツ広場は南栄町にあり、競技のための広い地面がひらけている。人の影が風景を簡潔に切り取るのが面白い。
- やまびこ館は上町の歴史博物館で、仁風閣が長期休館中でも城跡・仁風閣展示館が開いている。見えない建物の影まで想像した。
- 樗谿公園には池と木立があり、野鳥の観察例も多い。水面の影は風でほどけるのに、鳥の姿だけは一瞬くっきり残った。
- 袋川の桜土手は江戸時代の城下町造成で開削された人工の川で、約2kmの散歩道が続く。昔の線が今の足元を導いていた。
- 久松公園は鳥取城跡と久松山のふもとに広がり、草地と石垣の高低差がある。低い午後の光が石の凹凸を地図のように浮かべた。
- 鳥取砂丘ビジターセンターは砂丘の入口で9時から17時まで開館し、砂と風の造形を案内する。最後は建物の影が砂の上で最も短くなる場所へ向かった。