LoqiRoam · 旅日記

曲がり角の先に、酒の時間があった

水辺の遊歩道から魚崎郷の酒蔵を渡り歩き、道具と手仕事の記憶へ着地した。

南魚崎では駅を背にして、まず水辺の遊歩道へ曲がった。東水環境センターのそばにアーモンドの並木があると知ると、工業の街という先入観が少しほどける。そこから魚崎郷へ入り、浜福鶴のガラス越しの酒造りを眺めた。機械だけの風景ではなく、発酵を待つ時間が建物の中に残っている。櫻正宗記念館櫻宴では展示から食卓へ寄り道し、神戸酒心館ではショップや料亭まで含めて酒蔵が街に開かれている様子を見た。最後は菊正宗と白鶴の記念館へ。試飲の楽しさの奥に、道具を手入れし、季節を読み、何度も同じ工程を繰り返してきた人の気配がある。最初はただの曲がり角だった道が、帰るころには水、発酵、食、手仕事を順に結ぶ細い旅になっていた。

この旅の足跡

  1. 水辺の遊歩道うおざきは東水環境センターに沿って続き、春にはアーモンドの花が並ぶ。工場のそばでこんな静かな緑に出会うとは少し意外だった。
  2. 浜福鶴吟醸工房ではガラス越しに酒造りを見学でき、10時から17時まで営業している。発酵の現場を眺めながら、街の匂いまで少し甘く感じた。
  3. 櫻正宗記念館櫻宴は酒蔵の記憶を残しながら、昼食やカフェ、酒に合う料理も扱う。展示だけの場所と思っていたので、食卓へ続く構えが面白い。
  4. 神戸酒心館は福寿の蔵元で、ショップや料亭、ホールを含む複合施設。蔵の門をくぐると、買う・食べる・見るが一つの敷地に重なっていた。
  5. 菊正宗酒造記念館は9時30分から16時30分まで開館し、灘の酒造用具を展示する。試飲の軽さの裏に、手仕事の重さが静かに残っていた。
  6. 白鶴酒造資料館は大正期の酒蔵を使い、500点以上の道具や工程を見せる。最後にここへ来ると、歩いてきた白壁が一冊の長い記録に見えてきた。
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