LoqiRoam · 旅日記

屋島の輪郭を、曲がりながら拾う

潟元から屋島の山・物語・眺望・古民家・食・漁港へ、道の変化に導かれた周遊。

潟元から歩き始めたとき、今日は近所の道だけで終わる気がしていた。けれど八坂神社の境内で住宅地の音が少し遠のき、屋島の登山道へ向かう坂を選んだあたりで、旅の縮尺が変わった。道には石切場跡や野鳥の案内があり、山は眺めるだけのものではなかった。屋島寺では狸の伝承が観光案内の外側から顔を出し、山上では島影と高松の屋根を同じ視界に入れた。下りてから四国村の古民家をつなぐ細道を歩くと、建物よりも、暮らしが曲がり角に合わせて形を変えてきたことが気になった。わら家のうどんで現実に戻り、最後は浦生漁港へ。名所を一直線に拾うより、道が狭くなり、海の仕事が近づく場所を選んだほうが、この土地の輪郭はよく見える。

この旅の足跡

  1. 潟元から少し歩くと、八坂神社の境内が住宅地の音を薄めてくれる。近いのに、旅の入口らしい余白があった。
  2. 屋島の登山道には石切場跡や野鳥の案内があり、ただ坂を上るだけではない。足元に山の使われ方が残っていて、少し得をした気分になる。
  3. 屋島寺は四国霊場の札所で、山上に堂々と建つ。狸の伝承まで抱えていると知ると、参拝の景色が急に昔話めいて見えてくる。
  4. 屋島山上の展望台からは女木島や小豆島などの島影が見える。遠くを眺めたのに、眼下の高松の屋根の密度へも引き戻された。
  5. 四国村ミウゼアムは四国各地の古民家約30棟を山麓に移築した野外博物館。建物より、細い坂道が暮らしをつないでいることに惹かれた。
  6. わら家は四国村入口の古民家を使った讃岐うどん店。強い麺の記憶が残る一杯で、山道の疲れがようやく土地の味に変わった。
  7. 浦生漁港は屋島山麓に残る漁業の港で、海岸からは高松港方面の景色も見える。名所の余韻より、働く海の静けさが最後に残った。
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