LoqiRoam · 旅日記
焼きたて、石の手触り、夜の余白
駅前のパン、市場の街道、農園の果実、川景色と磨崖仏、夜の静けさをつないだ小さな発見の旅。
三重町駅前でパンを選んだとき、旅はもう始まっていた。塩パンの軽い塩気を持って市場地区へ歩くと、古い街道の名残と今の商店が同じ道に並んでいる。町は歴史を展示しているのではなく、暮らしの下にそっと重ねているらしい。そこから農園のカフェへ向かい、いちごの甘さで景色をいったん明るくする。午後は道の駅みえへ移動し、大野川を望む広がりに立った。最後に菅尾磨崖仏の石段を登ると、遠くの眺めとは反対に、岩壁の小さな線刻へ心が吸い寄せられた。帰りは駅近くの夜の店で一息。今日集めた三つは、味、石、そして町が昼から夜へ変わる瞬間だった。
この旅の足跡
- 駅前なのに、ヒバリ コーヒー&ブレッドには塩パンやあんバターが並び、朝7時から開く気配がある。最初の一口で旅の緊張がほどけた。
- 三重町市場は昔の街道と商いの記憶が重なる地区。古い家並みの間に現在の暮らしが続き、宿場町は消えたのではなく形を変えたのかと気になった。
- あっきらきら農園のBerry Farmers Kitchenは、いちご農家の果実をパフェやスムージーにする場所。農園の甘さを町歩きの途中で食べる発想が面白い。
- 道の駅みえは江内戸の景を望み、地元野菜や食事を扱う休憩地。展望と売店が同居していて、旅人だけでなく暮らしの入口にも見えた。
- 菅尾磨崖仏は急な石段の先で、平安末期の五体の石仏が岩壁に刻まれている。木彫りのような繊細さと、登りの息づかいの対比に驚いた。
- 三重町赤嶺のBar Base Campは20時から深夜まで開く木目の落ち着いた空間。昼に歩いた町を、夜の静けさからもう一度眺め直せそうだ。