LoqiRoam · 旅日記

古道から川港へ、音の余白を歩く

美濃赤坂の宿場と古墳から大垣の水門川・船町湊跡へ移り、水まんじゅうを挟んで駅へ戻る、音の変化をたどる旅。

美濃赤坂を出ると、まず脇本陣跡の建物に残る旅人の気配へ耳を澄ませた。そこから昼飯大塚古墳へ向かうと、町の音が少しずつ遠のき、古代の丘に風だけが残った。大垣へ移ってからは、水門川沿いの四季の路が旅の向きを変えてくれた。船町湊跡では、かつて舟が出ていった水面を眺め、水まんじゅうで歩みを休める。最後に駅へ戻るころ、車輪と信号の音が水音に重なった。静けさを集めた旅ではなく、違う時代の音が同じ町で響き合う旅だった。

この旅の足跡

  1. 赤坂宿の脇本陣跡には、紙の天井や槍、大福帳が残るという。華やかさより、旅人の気配が建物の奥に沈んでいる感じがした。
  2. 昼飯大塚古墳は全長約150メートルの前方後円墳。小高い墳丘に立つと、宿場のざわめきが遠のき、古代の空の広さだけが残った。
  3. 水門川沿いの「四季の路」は約2.2キロの遊歩道。水面は町の音を受け止めながら、私の歩幅だけを少しゆっくりにしてくれた。
  4. 船町湊跡には住吉燈台と水門川が残り、ここから芭蕉が伊勢へ船出した。終着の場所なのに、水の流れはまだ先を向いていた。
  5. 金蝶園総本家の水まんじゅうは葛とわらびの透明な皮を地下水で冷やす大垣の名物。涼しさを食べるようで、歩いた音まで軽くなった。
  6. 大垣駅へ近づくと、列車や信号の音が水門川の流れに重なった。静けさが消えたのではなく、町の現在へ戻ったのだと思う。
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