LoqiRoam · 旅日記

角を五つ曲がると、川口の空気が変わった

南鳩ヶ谷から川口の歴史、現代文化、科学、植物、水辺へ、曲がり角ごとに空気を変えた小旅行。

南鳩ヶ谷を出たときは、駅前の明るさから少し離れたかった。住宅地の細道を選んで旧田中家住宅へ向かうと、大正期の煉瓦造り洋館と和の気配が同じ敷地に重なり、近い町なのに時間が急に厚くなった。そこからアートギャラリーで人の手による現在へ寄り道し、科学館では地上の道を歩いていた感覚をいったん空へ放した。グリーンセンターの植物と温室の湿度に包まれると、川口を鋳物の町だけで見ていた自分の先入観が少しほどけた。最後は荒川運動公園。草の向き、河川敷の広さ、遠くの電車の音だけが残り、出発点から遠く離れていないのに、戻ってきた場所は別の街のようだった。

この旅の足跡

  1. 旧田中家住宅は大正10年着工の煉瓦造り三階建て洋館。和の気配も同じ敷地に残り、曲がり角の先で町の時間が急に厚くなった。
  2. アートギャラリー・アトリアは企画展だけでなく、市民の制作や活動が交差する場所。建物を出ても、道の形まで展示の続きに見えてきた。
  3. 川口市立科学館には科学展示室、プラネタリウム、天文台がある。細い道を歩いてきた身には、急に空の大きさが戻ってくる寄り道だった。
  4. グリーンセンターは新井宿の植物園で、9時から17時まで開園。工場と住宅の町に温室の湿度を差し込むと、天気まで別のものに感じられた。
  5. 荒川運動公園は河川敷に広がり、テニスコートやサッカー場などを備える。特別な建物はないのに、草と電車の音で旅の輪郭が残った。
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