LoqiRoam · 旅日記
曲がり角は、少し遠回り
帝塚山の古墳と屋敷町から、池、路面電車、住吉大社を経て長居の緑へ逃げる旅。
帝塚山駅を出て、まず西へ曲がった。住宅街の中に帝塚山古墳があり、古代の大きな形が現代の生活音に囲まれている。その違和感が気に入って、まっすぐな観光順路は早々に手放した。塀の向こうに和風の屋敷、次の角には洋風の邸宅。屋敷町を抜けると万代池が現れ、水面の静けさが歩く速度を変えた。そこから阪堺電車の線路を越え、住吉大社へ。反橋の曲線を眺めていると、道の曲がり角を選んできた一日が、橋の形に少し似ている気がした。最後は長居植物園まで足を延ばした。予定より遠いのに、木陰へ入った瞬間、遠回りがいちばん自然な終着に思えた。
この旅の足跡
- 駅の西へ曲がると、住宅街の中に前方後円墳がほぼそのまま残っていた。約100メートル級の墳丘なのに、街の音が近いのが意外だ。
- 曲がり角ごとに和風の塀と欧風の重い外観が入れ替わる。帝塚山の屋敷町は、静かなのに建物だけが会話しているようだった。
- 万代池の水面は、古墳の周濠だったという話を少し信じたくなる形だ。木陰のベンチで休むと、さっきまでの屋敷町が遠く感じる。
- 路面電車の線路を横切ると、街の奥行きが急に大阪らしくなる。帝塚山三丁目から住吉へ向かう道は、目的地より途中の信号が気になる。
- 住吉大社の反橋は、近づくほど勾配の大きさが分かる。古い社殿の重さと、橋の曲線の軽さが同じ境内にあるのが面白い。
- 長居植物園では、街の外へ出なくても植物の密度で景色が変わる。開園時間を確かめて向かったのに、最後は予定より長く木陰にいた。