LoqiRoam · 旅日記
木の駅舎、橋、土の甘い色
雲井駅から鉄道遺産、陶芸の森、窯元、町の産業、森のカフェへ進み、駅前の色を土と食の余韻まで集めた。
雲井駅では、正面の雲のレリーフと木の駅舎が最初の色になった。そこから大戸川の橋へ向かうと、山の緑の中に鉄道の灰色が一本だけ浮かんで見えた。景色は派手ではないのに、線路がこの町の奥行きを作っている。歩みを進めて陶芸の森に入ると、芝生と空の明るさに器の土色が重なり、信楽焼が展示室だけのものではないと分かった。Ogamaでは窯場の黒さと、飲み物を受ける器のやわらかさを見比べ、伝統産業会館ではその色が町の暮らしへ戻っていく感じがした。最後は森の中のENSOUでタルトを選ぶ。駅前で拾った木、鉄、緑、土の色が、甘い一皿の上で静かにまとまった。短い移動なのに、景色の色が少しずつ変わる、よい一日だった。
この旅の足跡
- 雲のレリーフが駅舎の正面で迎えてくれた。古い木の色と線路の静けさが思った以上に近く、ここから町の色を集められそうだ。
- 大戸川にかかる第一大戸川橋梁は、単線のための31メートルの橋。無機質な灰色なのに、山の緑の中では線を一本引いたように目立つ。
- 線路の向こうに山が重なり、信楽らしい土の気配が濃くなる。名所を見るというより、鉄道が町へ入っていく境目を歩く感じがした。
- 陶芸の森は9時30分から17時まで開園。星の広場の空と芝生、展示の器の色が並び、焼き物を室内だけでなく風の中で見られるのが面白い。
- Ogamaは古い窯場の文化遺産を眺めながら、信楽焼の器で飲み物を楽しめる場所。黒い窯の跡と器の明るさが、同じ町の過去と今に見えた。
- 信楽伝統産業会館は地域市民センターの南隣。大きな観光施設とは違う町の案内所らしさがあり、器の色が生活の近くに戻ってくる。
- 牧15のENSOUは、嘉祥窯が営む古民家のタルト専門カフェで、営業時間は12時30分から17時。森の緑の中で器と甘い色を一緒に眺める終着にした。