LoqiRoam · 旅日記
曲がり角の先に、瀬戸の土
山口から電車で瀬戸の中心へ移り、焼き物の歴史、商店街、神社、窯垣の細道、地域カフェを曲がりながらつないだ。
山口駅では、今日は駅前だけで終わらせないと決めた。愛知環状鉄道に乗ると、わずか数分で車窓の景色が町の中心へ変わっていく。尾張瀬戸で降り、瀬戸蔵ミュージアムに入る。昔の駅や緑色の電車、石炭窯が並び、歴史を見ているのに、いつの間にか古い町を歩いている気分になった。外へ出ると銀座通り商店街。アーケードの下で新旧の店が混ざり、角を曲がった先には深川神社の静けさがあった。陶製の狛犬を思い浮かべながらさらに東へ進むと、窯道具を組み込んだ窯垣の小径に出る。壁の模様が一つずつ違い、私は予定よりゆっくり歩いた。帰りは窯のひろばで野菜中心のランチを食べ、町の居間に少しだけ混ざる。最後は電車で山口へ戻った。出発点は同じなのに、瀬戸の屋根と土の色が、もう知らない景色ではなくなっていた。
この旅の足跡
- 昔の尾張瀬戸駅や緑色の電車、石炭窯まで館内に再現されている。焼き物の歴史を読むつもりが、古い町へ迷い込んだようで、展示なのに歩きたくなった。
- 明治から続く門前町に、約40軒の店がアーケードを連ねている。懐かしい商店街なのに若い店も混じり、どの角で町の年齢が変わるのか気になった。
- 深川神社の社殿には細かな彫刻があり、境内には陶製の狛犬を祀る陶彦社もある。焼き物の町では、守り神まで土から現れるのかと立ち止まった。
- 仲洞町の窯垣の小径は、窯道具を組み込んだ幾何学模様の壁が続く細道だ。壁は古いのに意匠は妙に現代的で、曲がるたび別の模様が現れた。
- 銀座通りの窯のひろばは、野菜中心の日替わり健康ランチと手作り料理を出すコミュニティカフェ。観光客向けの休憩所かと思ったら、町の居間のようで少し長居した。
- 山口駅と尾張瀬戸駅は愛知環状鉄道で約6分、距離は4.5kmほど。帰りの車窓で、さっき歩いた屋根や煙突が少しずつ遠ざかるのが惜しかった。