LoqiRoam · 旅日記

曲がり角の先に、湯けむりと峡谷

内山から下立を経て宇奈月温泉へ。道の駅、歴史、足湯、美術館、トロッコの動くカフェを曲がり角でつないだ。

内山を出ると、最初から観光地らしい顔には出会わなかった。線路の気配を頼りに下立へ進み、道の駅の売店で黒部の特産品を眺める。その向かいにビール館があり、さらに少し曲がれば歴史民俗資料館。現在の旅土産と、土地が積み上げてきた時間が隣り合っているのが妙に印象に残った。そこから宇奈月温泉へ移ると、道の表情が変わる。足湯、菓子店、細い坂道。湯めどころ宇奈月でひと息ついたあと、セレネ美術館へ寄ると、外で感じた峡谷が日本画の静かな色に置き換わった。最後は駅前のカフェ。コーヒーの向こうをトロッコが走り、旅は止まったのに景色だけが先へ進んでいく。まっすぐ目的地へ行かない日には、こういう終わり方がよく似合う。

この旅の足跡

  1. 道の駅の売店は黒部や富山の特産品を並べ、向かいには名水仕込みのビール館がある。山里なのに、入口から旅土産の匂いが濃い。
  2. 下立の歴史民俗資料館は午前9時から午後6時まで開館。ビールと土産の隣に、町の古い時間がひっそり並ぶのが少し可笑しい。
  3. 宇奈月の温泉街は峡谷鉄道の玄関口で、足湯や食べ歩きの店が点在する。山の奥なのに、角を曲がるたび小さな街の気配が戻ってくる。
  4. 湯めどころ宇奈月には総湯に併設された足湯がある。湯に入らずとも町の熱を少し分けてもらえる、旅の中間地点らしい休み方だ。
  5. セレネ美術館には黒部峡谷を題材にした日本画が常設展示されている。外の急流を見たあと、同じ山が静かな色に変わるのが面白い。
  6. カフェ・ボンフィーノは宇奈月温泉駅近くで、目の前をトロッコが走り、テラスには源泉かけ流しの足湯もある。終着なのに景色が動く。
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