LoqiRoam · 旅日記

鶴見、明るさの縁を歩く

總持寺から花月園公園、生麦の市場と旧東海道を経て、工場の光へ向かった。

鶴見を出て、まず總持寺の境内で音の少ない光を見た。屋根の影は深いのに、白壁だけが先に明るくなる。そこから花月園公園へ上がると、かつて遊園地だった高台に、芝生と遠い港がひらけた。坂を下り、熊野神社の鳥居を住宅の隙間に見つける。古い由緒は大きな建物ではなく、暮らしのすぐ横に残っていた。生麦魚河岸通りでは、濡れた路面と店先の青が朝の記憶をまだ抱えている。魚の匂いを抜けると、旧東海道の生麦事件碑。首都高の影が碑を横切り、過去は消えるのではなく、光の角度で現れたり隠れたりするのだと思った。参考館を経て、最後はキリンビール横浜工場へ。寺、丘、社、商い、碑、工場。別々の場所が、変わっていく明るさだけで一続きになった。

この旅の足跡

  1. 總持寺の境内は自由に参拝でき、大祖堂の大きさが遠くからも空間を変える。木陰から出るたび、白い壁だけが先に明るくなった。
  2. 約4.5ヘクタールの高台の公園。芝生の先にベイブリッジやみなとみらいを望める。昔の遊園地の名残を知らずに歩いても、空だけが急に広い。
  3. 市場東中町の熊野神社は、紀州熊野宮の分霊を弘仁年間に勧請したと伝わる。住宅の間の鳥居で、午後の光が急に古く見えた。
  4. 生麦魚河岸通りには鮮魚店や加工業者が並び、朝9〜10時が活気の時間だという。濡れた路面の反射に、店先の青が短く揺れていた。
  5. 生麦事件碑は旧東海道沿いに建つ自然石の碑で、1883年に建立された。首都高の影が碑面を切り分け、歴史が明るさの中に隠れていた。
  6. 生麦事件参考館は生麦1丁目11-20にあり、事件の記憶を地域で伝えている。細い道の先で、看板の白が夕方の色を受け止めていた。
  7. キリンビール横浜工場は生麦1-17-1にあり、工場見学や出来たてのビールを楽しめる。大きな建物の縁で、夕光が金属を薄く赤くした。
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