LoqiRoam · 旅日記

海へ出て、また細い道へ

焼杉板の路地から竹野浜、猫崎半島、北前館、鷹野神社、切浜の海食地形へ、町と海の時間をつないだ。

竹野駅を出たとき、最初から行き先を一つに決める気分ではなかった。焼杉板の家が並ぶ細い路地を、明るい方ではなく、道が折れている方へ進む。北前船の港町だったという話は、歴史の遠い説明ではなく、海風を避ける家の向きや、路地の狭さに触れたときに近くなった。竹野浜へ出ると視界が急に開き、猫崎半島の山道がその先を指していた。歩き切る代わりに、北前館で地形と船の記憶を見直し、海辺の鷹野神社へ寄った。最後はたけの~るで切浜へ移り、はさかり岩と淀の洞門を眺める。崩れた岩と空洞を見ているうち、旅は予定表ではなく、次にどの角を選ぶかで形が変わるものだと分かった。

この旅の足跡

  1. 竹野駅から少し歩くと、焼杉板の家と細い路地が現れた。北前船の港町だった名残は説明板より、海風を避ける家の向きに強く残っている。
  2. 竹野浜は約1km続く白砂の浜で、水質の評価も高い。路地の肩幅ほどの視界から出た瞬間、海が町をまるごと後ろへ押し広げた。
  3. 猫崎半島は竹野浜から日本海へ伸びる兵庫県最北端の半島。遊歩道は片道約2.3kmの中級山道で、気軽な散歩の顔を急に隠していた。
  4. 北前館では竹野海岸の成り立ちを映像で見られ、北前船の模型も展示されている。外で見た岩と港が、館内で別の時間軸に並び替わった。
  5. 鷹野神社には竹野浜の長い歴史を感じさせる由緒があり、海に近い社として船の記憶も残る。賑わう浜のすぐ裏で、時間だけが静かだった。
  6. 切浜のはさかり岩は、崩れた洞門の天井部分と考えられる丸い岩が岩柱の間に残る奇観。地面の上なのに、海の途中で時間が止まったように見えた。
  7. 淀の洞門は切浜海岸の湾内にある海食洞で、陸からだけでなくカヌーから近づける。最後に見えない奥行きを残すと、帰り道まで少し想像になる。
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