LoqiRoam · 旅日記

川風の町で、小さな発見を三つ以上

神杉から三次へ。歴史的な町並み、もののけ文化、山の景色、ワインと和菓子をつなぐ小さな発見の旅。

神杉を出るときは、山あいの静けさだけを抱えていた。JRで三次へ向かい、まず本通りの石畳を歩く。卯建の町家と川へ続く道を眺めていると、観光の顔の奥に暮らしの時間が残っているのが見えた。次にもののけミュージアムへ入り、土地の昔話が展示の中で軽やかな想像力に変わるのを楽しんだ。外へ出ると、町の角まで少し物語めいている。尾関山公園では坂を上がるほど視界がひらき、三つの川が集まる盆地の形が身体でわかった。そこからワイナリーへ移り、ぶどうの香りと地域の仕事を味わう。高谷山の霧の海を思い浮かべ、最後は本通りへ戻って泡雪を選んだ。発見を三つ数えるつもりが、川、物語、木立、香り、甘さまで増えていた。

この旅の足跡

  1. 江の川へ続く三次本通りは、卯建の町家と石畳が残る道。歩いてみると、歴史の看板より生活の気配が近く、川港として栄えた理由まで想像したくなった。
  2. 三次もののけミュージアムは9時30分から17時まで。妖怪を怖がる場所というより、地域の昔話を展示から拾い直す場所で、外へ出たあと町の景色まで少し不思議に見えた。
  3. 尾関山公園は春の桜と秋の紅葉で知られ、山頂展望台から三次市街を見渡せる。坂を上がると、名所の華やかさより木立の静けさが先に残った。
  4. 三次ワイナリーでは自社醸造ワインの試飲ができ、ショップは9時30分から17時30分。ぶどうの香りをたどると、盆地の風景が一杯に折りたたまれたようだった。
  5. 高谷山は標高490メートルで、秋から早春には盆地を覆う霧の海が見どころ。今は霧がなくても、三本の川が集まる地形を思うだけで景色の奥行きが増した。
  6. 東地屋は安政2年創業と伝わり、三次銘菓の泡雪を受け継ぐ老舗。ふわりと軽い甘さを選ぶ時間が、名所を巡った一日の終わりを静かにほどいてくれた。
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