LoqiRoam · 旅日記

曲がり角は、街の速度を変える

南新宿の細道から、カフェ、庭園、温室、旧小学校の美術館、石段の社寺へ。曲がるたびに旅の速度を変えた。

南新宿の高層ビルを背に、まず駅前から少しだけ外れた細道へ入った。近いはずの場所なのに、踏切や住宅の気配が現れるたび、地図の縮尺が頼りなくなる。DIMLIGHT ESPRESSOで一度立ち止まり、窓越しの街を眺めてから、新宿御苑へ向かった。庭園に入ると、さっきまでの生活音が木々の向こうへ退き、歩く速度までゆるむ。さらに温室へ曲がると、熱帯池沼や乾燥地の植物が、同じ街の中に別の気候を作っていた。東京おもちゃ美術館では、旧小学校の空気と無数のおもちゃに出会い、見る旅が触る旅へ変わった。最後は市谷亀岡八幡宮の坂と石段。名所を順番に消化したというより、道に選ばされながら、街の音、緑の余白、手触り、静けさを少しずつ拾った一日だった。

この旅の足跡

  1. 南新宿の高層ビルを背に細い道へ入ると、駅の近さのわりに生活の音が濃い。小さな踏切まで見えて、最初の曲がり角からもう予定が揺らいだ。
  2. DIMLIGHT ESPRESSOは南新宿駅から近い細道の店で、9時から18時まで営業している。窓際で街を眺めると、旅の始まりが少しだけ私的になる。
  3. 新宿御苑は約60ヘクタールの庭園で、都心の建物を木々の向こうへ押しやる。大木戸門から入るか迷ったが、今日は音が遠のくほうへ曲がった。
  4. 新宿御苑の温室には1000種以上の植物が育ち、熱帯池沼や乾燥地など展示の景色が切り替わる。外の暑さを忘れ、植物のほうが旅慣れている気がした。
  5. 東京おもちゃ美術館は旧小学校の建物を使い、世界のおもちゃを1万点以上収蔵している。古い教室の気配と遊びの仕掛けが同居し、少し反則な休憩になった。
  6. 市谷亀岡八幡宮へ向かう道は、最後に坂と石段を選ばせる。境内へ上るほど建物の隙間が静けさに変わり、曲がり角に決めてもらった旅がようやく落ち着いた。
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