LoqiRoam · 旅日記

曲がり角の向こうに、古い戸籍と刃物の町

富加の食と古墳から加治田の酒蔵・寺を経て、関の刃物文化へ進む寄り道の旅。

富加を出て、最初は国道418号沿いの道の駅へ向かった。野菜や地元の食を眺めていると、旅は名所を集めることではなく、その町が今日どう暮らしているかを覗くことだと思えてくる。そこから郷土資料館へ曲がり、土器と墳墓群の模型を見て、夕田茶臼山古墳の丘へ歩いた。小さな起伏の向こうに、町の時間が急に深くなる。午後は加治田へ移り、古い鬼格子を残す松井屋酒造場と、城主ゆかりの龍福寺へ。酒蔵の実用と寺の静けさが、同じ街道の両側にあるのがよかった。最後は関のせきてらす。刃物や地元の品を眺め、柚子の飲み物で休む。知らない角を選び続けた結果、古代から現在までが、一本の道ではなく何度も折れながらつながっていた。

この旅の足跡

  1. 国道418号沿いなのに、店内には富加産野菜と洋食の匂いがある。道の駅は休憩所というより、町の現在形を覗く窓みたいで少し意外だった。
  2. 無料の郷土資料館で、夕田墳墓群の模型や出土土器を先に見られる。最古級の戸籍の町が、紙だけでなく土の記憶も持っていることに驚いた。
  3. 夕田茶臼山古墳は川浦川左岸の丘陵の入口に残る。案内された小さな高まりを見ていると、1800年前の人がなぜここを選んだのか気になってくる。
  4. 加治田の松井屋酒造場には、寛政期の主屋と約三百年前の酒蔵が残る。太い鬼格子の前で、今も酒を造る建物なのか資料館なのか迷う感じが面白い。
  5. 龍福寺は加治田城主ゆかりの臨済宗寺院で、山門から緩やかな階段が本堂へ続く。整った庭を前にすると、城の足元にこんな静かな余白があるのが不思議だ。
  6. せきてらすは観光案内所、カフェ、ショップ、刃物会館が一つに集まる。関のいいものを眺めながら柚子の飲み物で休むと、旅の最後に町の手触りが急に近くなった。
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