LoqiRoam · 旅日記
海へ出る前に、何度も曲がった
博物館から丘、公園、庭園、酒蔵、鯛茶漬けを経て港へ。寄り道で柏崎の重なりを読む旅。
柏崎駅から海へ向かうつもりだったのに、最初の角で気が変わった。赤坂山公園の中にある博物館へ入り、自然や歴史、文化の展示を見てから外へ出る。すると公園の坂や木立まで、さっき見た展示の続きを歩いているようだった。展望広場では市街地と日本海が一度に見え、町の縮尺が急に広がる。そのまま松雲山荘へ寄り、池や太鼓橋のある庭園で視線をいったん内側へ戻した。次は酒彩館。200年以上続く酒蔵の直売店で瓶の並びを眺めると、観光地というより、時間が棚に置かれている感じがする。昼は鯛茶漬けにした。熱いだしで鯛の表情が変わり、海をまだ見ていないのに海辺の町へ来た実感があった。最後に夕海まで歩く。港の風と海産物の気配の中で、ようやく最初の目的地に着いた気がした。まっすぐ進まなかったぶん、柏崎の内側と外側が、少しだけつながった。
この旅の足跡
- 柏崎市立博物館は赤坂山公園内にあり、自然・歴史・文化をまとめて見せてくれる。展示を見たあと、外の坂まで資料の続きに感じられた。
- 赤坂山公園は散策路や小川があり、市街地と日本海を望む展望広場もある。坂を上っただけなのに、町の奥行きが急に増した。
- 松雲山荘は大正期に造られた日本庭園で、赤松や約300本のもみじ、池や太鼓橋がある。海を見る前に、緑の時間へ迷い込んだ。
- 酒彩館は創業200年以上の原酒造に隣接する直売店で、越の誉や地域限定酒を扱い試飲スペースもある。瓶の並びに町の時間が見えた。
- 柏崎名物の鯛茶漬けは、鯛の水揚げが盛んな土地ならではの料理。肴やは予約なしで味わえると知り、昼の寄り道が急に現実味を帯びた。
- 漁菜マーケット夕海は柏崎港にあり、海産加工品や地元商品を扱い、海を見ながら食事もできる。屋上へ上がると、旅の端が風にほどけた。