LoqiRoam · 旅日記

光の道を、池まで

商店街から美術館、水辺、植物園、広い公園、川沿いへ。光の反射と影の深さをつないだ。

富士見台では、駅前の商店街に暮らしの光が溜まっていた。看板や店先の反射を追って中村橋へ進むと、線路沿いの道は短いのに空気を静めた。美術館の先で電車に乗り、石神井公園の三宝寺池へ向かう。ここでは光は建物に当たらず、水面でほどけていた。大泉学園の牧野記念庭園では、植物の葉がつくる細い影に立ち止まった。その後、光が丘公園の大きな空とイチョウ並木へ出る。広さに目が慣れたころ、石神井川沿いへ戻った。夕方の川は見えたり消えたりしながら、壁面に淡い色を返していた。名所を集めたというより、光の幅を少しずつ変える旅だった。

この旅の足跡

  1. 富士見台商栄会は駅に隣接し、世代をまたぐ店の気配が残る。新しい看板より、軒先に溜まる午後の光が街の輪郭をつくっていた。
  2. 練馬区立美術館は中村橋駅から徒歩3分、開館は10時から18時。線路沿いの短い道なのに、車窓の光が壁面で急に静かになるのが面白い。
  3. 石神井公園の三宝寺池は武蔵野台地の代表的な湧水池のひとつ。水面は木々の影を受け、明るい公園の中にだけ深い青を残していた。
  4. 牧野記念庭園は9時から17時まで開園し、植物図や採集道具も見られる。葉の重なりに差す光が、展示室より細い文字を描いていた。
  5. 光が丘公園には旧グラントハイツから移植されたイチョウ28本の並木がある。真夏の葉はまだ緑だが、頭上の光だけが秋の予告のように揺れていた。
  6. 石神井川沿いは岸辺の並木道として紹介される歩行者の道。夕方、川面は見え隠れするのに、建物の壁だけが薄橙色に染まり、帰る方向を知らせていた。
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