LoqiRoam · 旅日記
坂を下り、蔵を抜け、商店街へ
藤森の古社から寺の坂、伏見の酒蔵、陵墓の森を経て、大手筋商店街の暮らしへ戻る散歩。
JR藤森を出て最初に向かったのは、駅前の便利さから少しだけ離れた藤森神社だった。馬の像が迎える手水舎や、勝運と学問にまつわる案内を読みながら歩くと、深草がただの通過点ではないことがわかる。石峰寺では木立の坂に入り、撮影できない五百羅漢を目で追った。続く宝塔寺では住宅地の角が仁王門と石段に変わり、高台からの眺めを想像する。そこから伏見の酒蔵町へ下ると、白壁、水路、酒の看板が寺とは別の歴史を語り始めた。猛暑の日なので遠くへ欲張らず、森の長い参道で空を広くしてから、大手筋商店街へ向かった。最後に聞こえたのは観光地の静けさではなく、買い物と店先の生活音。看板と小道を追った結果、町の過去から現在へ自然に歩き渡れた。
この旅の足跡
- 藤森神社は約1800年前に創建された古社で、馬の像がある手水舎や宝物殿も見どころ。駅から近いのに、境内の看板を追うと歴史の層が急に深くなる。
- 石峰寺では本堂裏山に伊藤若冲ゆかりの五百羅漢が残り、拝観は9時から16時。撮影できない場所だからこそ、表情を目で探す散歩になりそうだ。
- 宝塔寺は仁王門から本堂へ石段が続き、高台から伏見桃山城を遠望できるという。住宅地の角を曲がって急に寺の奥行きが現れるのが不思議だ。
- 伏見の酒蔵町は柳のある堀川沿いに白壁や木造の蔵が並び、地下水に恵まれた酒造りが続く。寺の坂を下った先で、看板の文字が商いの話に変わる。
- 明治天皇伏見桃山陵へは西へ上り坂があり、長い参道と森が町歩きの視界を大きく変える。暑い日は木陰を選びながら、空の広さを確かめたい。
- 伏見大手筋商店街は伏見城の大手門へ続く道を起源とし、ソーラーアーケードやからくり時計もある。名所を抜けた後、町の現在の音に戻れる終着点だ。