LoqiRoam · 旅日記

海の反射から、白壁の町へ

有明海の干潟から嬉野の湯と川、塩田津の白壁を経て、潮で姿を変える海中鳥居へ向かった。

肥前大浦を出て、まず有明海の広さを見た。干潟展望館から眺める泥の面は、空を華やかに映すのではなく、光を静かに吸い込んでいた。そこから嬉野へ移ると、水の記憶は白磁のなまずと湯けむりに姿を変えた。足湯で歩いた距離をいったん忘れ、川沿いの公園で建物の反射を眺める。午後は塩田津へ。白壁の居蔵造りが古い川港の時間を留めながら、窓の内側には今の暮らしがあった。最後は海中鳥居へ戻った。潮が満ちるほど鳥居は浮かぶように見え、朝の干潟とは別の海になっていた。光を追ったつもりが、潮に追われる一日だった。

この旅の足跡

  1. 展望館の先に、有明海が低く広がっていた。干潮の泥は光を吸い、遠くの海苔の支柱だけが細い線として残る。
  2. 豊玉姫神社の境内では、白磁のなまずが水の気配を集めていた。明るい温泉街のすぐ裏に、深い影がある。
  3. 足湯に足を入れると、歩いた道の冷たさだけが先にほどけた。湯けむりは見えたり消えたりし、町の輪郭を柔らかくする。
  4. 嬉野温泉公園の川面に、建物の明るさが細く揺れていた。足湯の熱を残したまま、風だけを静かに受ける。
  5. 塩田津では、白壁の居蔵造りが通りの光を浅く返していた。川港の古い町なのに、窓辺には今の生活が残っている。
  6. 海中鳥居は潮の高さで、立っているのか浮かんでいるのか見え方が変わる。夕方の海面に朱色が細く残った。
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