LoqiRoam · 旅日記
水音、窓、ひと皿
学生の食卓、水の景観、城下町の細部をめぐり、最後に地域の味へ戻る旅。
都留文科大学前を出ると、まず学生が運営するカフェの気配に出会った。畑で育てた野菜を料理に使うという話から、駅前はただの通過点ではなく、誰かが町を耕している場所に見えてくる。次に芝生を眺める交流施設でひと息つき、そこから田原の滝へ歩いた。街の音に混じっていた水音が、滝の前では主役になる。谷村へ進むと、郡内縞と芭蕉の滞在を知り、さらに商家の飾り窓や色ガラスに目が止まった。大きな名所より、布の細さ、窓の光、川の勢い。最後は自家農園の野菜と石窯の料理で、歩いて拾った三つの発見を一皿に重ねた。都留は、近づくほど静かに表情を増やす町だった。
この旅の足跡
- 学生が運営するcafe sowersは、野菜をスタッフの畑で育てているそう。カレーの小ささより、町と大学が食卓でつながっている感じに驚いた。
- 田原交流センターnicotの1階に、芝生広場を眺めるtinymanyがある。鹿肉サンドや山梨野菜の料理まであり、駅前の景色が急に柔らかくなった。
- 桂川が勢いよく滝壺を打つ田原の滝。護岸で昔の姿は変わったのに、水の音は歩道まで届く。滝は変わりながら、町の記憶をつないでいるのかもしれない。
- ミュージアム都留では郡内縞の織物と、谷村に約半年滞在した松尾芭蕉を映像でも知れる。布の細さと旅人の足跡が同じ部屋にあるのが面白い。
- 都留市商家資料館は上谷三丁目の旧家で、飾り窓や洋風の応接間、色ガラスの窓が残る。通りの普通の家に、光を受ける細工が潜んでいた。
- はなちゃんのカフェ&ショップは自家農園の野菜や都留産の米を使い、石窯ピザも焼く。最後に食べると、町の景色が一皿に戻ってくるようだ。