LoqiRoam · 旅日記

川の合流から、五平餅の匂いまで

川が守る城跡から鳳来寺山の石段と森へ進み、自然の知識を挟んで、最後は地域の食べものへ戻った。

三河槙原を出たとき、行き先は決め切っていなかった。まず川の気配がするほうへ進み、豊川と宇連川の合流点に築かれた長篠城跡へ寄った。建物のない城跡なのに、断崖と水が天然の堀として働いたことが分かる。そこから鳳来寺山へ曲がると、仁王門が木立の間に現れ、道の意味が戦から祈りへ変わった。1,425段の石段は少し大げさに見えたので、山の自然を知れる博物館で一度立ち止まる。岩や生きものの話を聞いた後は、同じ森の景色が別の時間を持って見えた。最後は町へ戻り、木材を生かした道の駅で五平餅の匂いに足を止める。遠くまで来た実感は、派手な絶景より、最後の休憩に残っていた。

この旅の足跡

  1. 豊川と宇連川が合流する断崖の上に城跡が残る。建物はないのに、川そのものが堀だったと分かる瞬間、地図が急に立体的になった。
  2. 本丸跡の静けさの向こうに、かつての攻防を想像させる土塁と堀が残る。派手な建物がないからこそ、見えない人の動きが気になった。
  3. 鳳来寺山表参道の仁王門は、家光の寄進による重要文化財。木立の中に楼門が現れると、ただの山道が急に誰かの祈りの道に見えた。
  4. 鳳来寺山には1,425段の石段が続き、樹齢800年の傘杉も立つ。登り切る前から森の奥行きが増して、少し無謀な寄り道に思えてきた。
  5. 鳳来寺山自然科学博物館は9時から17時まで。山の岩や生きものを知ってから外へ出ると、さっきの斜面が単なる緑ではなく、時間の層に見えてきた。
  6. 道の駅もっくる新城は新城ICの近くで、9時から18時まで営業。木材を生かした建物と五平餅の匂いに、山の旅が生活の側へ戻ってきた。
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