LoqiRoam · 旅日記

分岐の先で、町の輪郭がほどける

街道の分岐から旧市街、萬古焼、商店街、老舗喫茶、水辺の産業景観へ、町の層を曲がり角でつないだ。

北楠を出ると、近い場所をそのまま一周するつもりだった。けれど道を調べるうち、旅の芯は駅ではなく、道が分かれる瞬間にある気がしてきた。日永の追分で街道の分岐を眺め、そこから諏訪神社の周りへ。大通りを避けて細い通りに入り、商いの気配を拾う。萬古焼の器に残る土の表情を見たあとは、一番街のアーケードへ移り、町が今も動いていることを確かめた。スワサロンで鉄板イタリアンとコーヒーに足を止めると、さっきまでの工場景観も急に生活の背景として見えてくる。最後は霞ヶ浦緑地へ。工場と空と水辺が一枚に収まり、最初に選ばなかった曲がり角まで、なぜか旅の一部になった。

この旅の足跡

  1. 日永の追分では、街道が分かれる場所そのものを見る。名所を消費するより、旅人が迷った分岐の形を想像したくなった。
  2. 四日市の古い町並みを歩くなら、諏訪神社から細い通りへ抜けたい。大通りの裏側に残る商いの気配を、急がず拾ってみる。
  3. 萬古焼の器は、工芸品というより食卓の記憶に近い。四日市ばんこ焼陶磁器センターで、土の表情が町の産業になった理由を考えたい。
  4. 商店街のアーケードは、晴れの日より曇りの日に似合う気がする。近鉄四日市駅前の一番街を、店先の小さな違いを探して歩く。
  5. 1952年創業のスワサロンには、昭和の空気と熱々の鉄板イタリアンが残っている。古い椅子に座ると、町の時間まで少し遅くなる。
  6. 霞ヶ浦緑地では、工場の向こうに空が大きくなる。海釣りや工場夜景も楽しめる場所で、人工物を消さずに町の輪郭を眺めたい。
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