LoqiRoam · 旅日記

丘の町の静かな水脈

町の建物と記憶をたどり、珈琲で歩みを整え、白金の池から滝へ水の経路を追った。

西聖和から富良野線に乗ると、短い移動のあいだに窓の外の密度が変わった。美瑛では駅前の軟石の倉庫から始め、郷土資料館で農具や林業、十勝岳の記録を見た。丘の景色は最初から風景だったのではなく、働いた手と火山と水の上に現れたものらしい。古い建物を生かしたbi.yellで町の現在の休み方を眺め、美馬牛のGOSHで深煎りの珈琲とケーキに時間を預けた。そこから白金へ向かうと、青い池の色は神秘だけでなく、防災工事と水に含まれる成分がつくる現象だと分かった。最後に白ひげの滝へ進む。岩間から現れた地下水が白い筋になり、美瑛川へ落ちる音を聞くと、鮮やかな青よりも、見えない水の道のほうが旅の中心に残った。

この旅の足跡

  1. 美瑛駅のすぐそばにある丘のくらは、大正初期の美瑛軟石の穀物倉庫を改修した道の駅。石の冷たさと木の内装が同居し、旅の始まりに町の手触りを確かめられた。
  2. 農具や林業道具、十勝岳、地質まで並ぶ美瑛町郷土資料館。丘の景色の背後に、開拓と火山と働く手があったことを静かに思い出させられた。
  3. 古い建物を改修したbi.yellには、ギャラリーと窓辺のリラックススペースがある。町の中心なのに、新聞をめくる音や一人で過ごす時間を受け止める余白が残っていた。
  4. 美馬牛駅から歩けるGOSHでは、自家焙煎の深煎り珈琲と自家製ケーキを味わえる。パンの香りもあり、観光の合間というより、ここで時間を戻すための店に感じた。
  5. 白金青い池は、防災工事でできた水面にアルミニウムを含む水が流れ込み、光の散乱で青く見える。立ち枯れたカラマツの間の色は鮮やかなのに、成り立ちはとても実務的だった。
  6. 白ひげの滝では、岩間から染み出した地下水が約30メートル落ち、美瑛川へ白い筋を重ねている。青い池の色を追ってきたはずが、最後に残ったのは水音と白い飛沫だった。
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