LoqiRoam · 旅日記
駅から水路まで、道に決めてもらう
JR藤森から藤森神社、科学センター、稲荷山、墨染寺を経て、伏見南浜の水路と酒蔵へ向かう旅。
JR藤森を出たとき、今日は名所を順番に集める旅にはしないと決めた。最初の曲がり角では深草の住宅地に混じる古い道を選び、藤森神社の不二の水で、この土地の水が旅の軸になる気配を感じた。そこから京都市青少年科学センターへ寄り道すると、社寺の時間が科学と学びの時間へふっと切り替わる。さらに稲荷山の入口へ進み、千本鳥居へ向かう人の流れと、山へ逃げていく細道の境目を眺めた。南へ戻る途中、墨染寺では桜の伝説が地名の奥に残っていることに気づく。最後は伏見南浜の水路と酒蔵へ。白壁は飾りではなく、水運と仕事が積み重なった結果に見えた。月桂冠大倉記念館の前で歩みを止めると、旅はようやく、飲む前の水の話に戻ってきた。
この旅の足跡
- 境内の「不二の水」は地下約100メートルから湧くという。勝運の古社で、最初に水を飲む場所を選ぶのは少し大げさで、ちょうどいい。
- 科学センターは9時から17時まで開館し、展示だけでなくプラネタリウムもある。路地歩きの途中で、空を見上げる理由ができた。
- 千本鳥居の華やかさへ向かう途中、山の入口で人の流れが細くなる瞬間を探したい。名所そのものより、境目の道が気になる。
- 墨染寺は別名「桜寺」と呼ばれ、墨染桜の伝説を今に残す。花の季節でなくても、地名が物語を隠している感じがする。
- 伏見南浜の水路は、かつて伏見城の外堀であり水運の動脈だった。白壁を眺めるだけのつもりが、町全体が船の記憶を持っている。
- 月桂冠大倉記念館では酒造りの歴史をたどれるが、荒天時は休館の可能性がある。建物へ入る前に、水路沿いで町の呼吸を確かめたい。