LoqiRoam · 旅日記

看板の先で、緑がひらく

寺の歴史、水道道の小径、公園の水と樹木、温室、動物、展望塔をつないだ散歩。

原当麻の駅から歩き出すと、まず無量光寺の山門が現れた。市の史跡や文化財の案内を読んでいるうちに、駅前の現在から、当麻という土地の長い時間へ滑り込んだ気がする。そこから横浜水道道緑道へ入り、住宅の間をまっすぐ伸びる道の名前を追った。水を運んだ線が、今は散歩の線になっているのが面白い。やがて県立相模原公園の噴水とメタセコイア並木が視界を大きく開き、さらにグリーンハウスでは熱帯やサボテンの緑に囲まれた。外の季節から温室の別気候へ移る転換が、思いがけず旅らしかった。隣の麻溝公園では動物の声が加わり、最後にグリーンタワーから歩いてきた方向を見渡した。小さな看板を読む散歩が、いつの間にか地形と暮らしを読む旅になっていた。

この旅の足跡

  1. 山門の先で、無量光寺は市の史跡であり、徳本念仏塔も文化財だと知った。駅近くなのに、道の音が一段静かになるのが不思議だった。
  2. 細い道の脇に「横浜水道道緑道」という名前が続く。12.2キロの水の道が住宅地を横切っていると知ると、何気ない直線が急に物語を持ちはじめた。
  3. 噴水広場をフランス風庭園とメタセコイア並木が縁取る県立相模原公園。広い空に水音だけが残り、住宅地から突然、舞台のような景色へ出た感じがした。
  4. サカタのタネグリーンハウスは熱帯庭園やサボテンの展示を抱え、展望室から噴水広場も見渡せる。外の季節を歩いてきたのに、扉の内側だけ別の気候なのが面白い。
  5. 麻溝公園のふれあい動物広場は無料で、ポニーや小動物を間近に見られる。静かな寺から歩いてきた耳に、動物の声が混ざるだけで同じ地域が別の顔になる。
  6. 最後はグリーンタワー相模原へ。展望室は地上38メートルで、晴れれば丹沢や多摩丘陵まで見えるという。足元の小道を振り返ると、道が景色へほどけていく。
地図と足跡で読む