LoqiRoam · 旅日記

志度、海の気配を追って曲がる

志度の古い町並みから平賀源内旧邸、志度寺、志度湾、うどん、記念館へ。門前町と港町の現在が、曲がり角ごとに入れ替わる旅。

琴電志度を出たとき、行き先はまだ決めなかった。駅前の大きな道を少し外れると、古い家や遍路宿の気配が残る門前町に入り、まず予定を一つ曲げた。平賀源内旧邸では銅像と薬草園を眺め、発明家の名前が庭の匂いを持つことに驚いた。志度寺の仁王門をくぐると、道路の音が遠のき、町歩きの速度も変わった。そこから海へ向かうと、志度湾は眺めるだけの海ではなく、船と水産物が行き交う働く海だった。うどんの湯気で一度休み、最後は平賀源内記念館へ。発明工夫、本草学、文芸へ広がる仕事を知るうち、志度という町そのものが、好奇心で何度も曲がってきた場所に思えてきた。名所を一直線につなぐより、迷いを一つ挟んだ方が、景色の間に暮らしが見える。

この旅の足跡

  1. 駅前の道を少し外れると、志度には遍路宿や古い家が混じる門前町の通りが残っていた。観光地らしさより、生活の音が先に聞こえてきて面白い。
  2. 平賀源内旧邸には銅像や薬草園があり、発明家の名前が急に庭の匂いを持ちはじめた。小さな邸宅から世界へ出た人物の出発点を覗く気分になる。
  3. 志度寺は四国霊場第八十六番札所で、重要文化財の仁王門が道の奥を引き締めている。門をくぐると通りの速度が変わり、少しだけ声を落としたくなった。
  4. 志度湾の漁港では、何艘もの船が湾の南端へ向かい、水産物が毎朝集まる場所だと知った。遠くの景色だけを見に来たのに、海が働く場所でもあることに気づく。
  5. 手打うどん源内では、太い麺と出汁の香りに足が止まった。月曜定休という店のリズムも含めて、観光客の予定より町の時間が主役に見える。
  6. 平賀源内記念館では、発明工夫だけでなく本草学や文芸など多方面に広がった仕事を知った。旅の終わりに、志度の曲がり角が実験の始まりにも見えてくる。
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