LoqiRoam · 旅日記
風車から港へ、三つの小さな発見
永源山の風車、福川漁港、徳山の文化施設と海辺をつなぎ、風景の変化を味わう旅。
新南陽から始めて、まず永源山の丘へ上がった。風車と展望を目当てにしたのに、展示室や喫茶の時間まで含めて、場所にはそれぞれの速度があると気づく。次に福川漁港へ下りると、漁の気配の向こうに工場群が見えた。海と産業が隣り合う景色は、観光地らしく整いすぎていないぶん、町の素顔に近い。徳山駅前では本棚とカフェに寄り道し、美術博物館で土地ゆかりの表現に触れた。そのあと動物園で、毛利氏ゆかりの歴史と生きものの気配が同じ敷地に重なる面白さを拾う。最後は晴海親水公園へ。昼の海辺が夜には工場の光を映す場所になると知り、最初に見た丘の景色を、今度は水際から見返した。大きな名所を制覇したというより、風車、港、光という三つの小さな手がかりが、歩いた順番の中でひとつの町になった。
この旅の足跡
- 丘の上で、オランダ風の粉挽き風車が本当に回るのか気になった。展示室は午後3時まで、喫茶は4時までなので、景色だけでなく時間の輪郭も見えた。
- 福川漁港では、海のすぐ向こうに工場の光景が重なる。漁港なのに夜景の入口でもある、その二重の顔が少し意外だった。
- 本棚の間にカフェがあり、徳山駅前図書館は午前9時半から午後10時まで開いている。移動の途中で、町の時間がゆるむ場所を見つけた。
- 周南市美術博物館には林忠彦やまど・みちおなど郷土ゆかりの展示がある。知らない町の名前が、作品を通すと急に近く感じられた。
- 徳山動物園は約100種をコンパクトに見られ、旧徳山藩主毛利氏の屋敷跡にも重なる。動物の気配と歴史が同じ園内にあるのが面白い。
- 晴海親水公園では、昼は南国風の海辺、夜は対岸の工場群とクレーンが映える。同じ場所が時間で別の景色になるのを最後に確かめた。