LoqiRoam · 旅日記

看板の先で、城下町の呼吸を読む

臥龍山荘から大洲城、おはなはん通り、赤煉瓦館、ポコペン横丁、古民家の店先をつなぎ、看板と道幅から城下町の時間の重なりを歩いて探った。

伊予大洲駅を出て、まず臥龍山荘へ向かった。肱川を借景にする庭と変化のある石積みを眺めると、建物は景色を見るための装置にもなるのだと気づく。大洲城では視線を高くし、復元された木造天守から町の道筋を読み直した。おはなはん通りでは、商家と武家屋敷の境界だった広い道幅に足が止まる。白壁の連なりのあとに現れた赤煉瓦館は、同じ町の中に近代の色を差し込んでいた。最後はポコペン横丁の狭い路地へ入り、古い看板と玩具の並びに知らない昭和を想像する。商家を活用した店先を通って駅へ戻るころ、残ったのは名所の一覧ではなく、町が姿を変えながら使われ続ける手触りだった。

この旅の足跡

  1. 臥龍山荘は肱川の景勝地・臥龍淵に臨む山荘で、石積みには「乱れ積み」などの変化がある。建物より先に、庭が川へ視線を導く仕掛けに驚いた。
  2. 大洲城の天守は古写真や江戸期の木組模型をもとに2004年に木造復元され、9時から17時まで開館している。新しい木の存在感が歴史の続きを感じさせる。
  3. おはなはん通りは江戸時代の町割と家並が残り、商家と武家屋敷の境界だったとされる。道幅が少し広い理由を知ると、ただの通りが防火と行列の舞台に見えてきた。
  4. おおず赤煉瓦館は9時から17時まで開き、明治期の大洲の経済力を伝える建物だという。白壁の町を歩いた直後なので、赤い壁が急に異国の入口のように見えた。
  5. ポコペン横丁は昭和30年代の懐かしさを再現した細い横丁で、車の乗り入れを控えるよう案内されている。色あせた看板の文字が、知らない時代なのに話しかけてくる。
  6. 商舗・廊 村上邸は築170年の古民家を物販・カフェ・ギャラリーに活用している。最後に店先の現在へ戻ると、保存された町が暮らしの中で続いている疑問が残った。
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