LoqiRoam · 旅日記
水と朱色と、帰り道の看板
湧水の白、社寺の朱、文学碑の黒、溶岩の灰色、川の青、駅前の黄色。歩く順番で三島の色が暮らしの物語になった。
大岡を出て、まず白滝公園へ向かった。駅から遠くないのに、木々の間から湧く水の白さで空気が変わる。三嶋大社では朱色の神池と緑の木立を眺め、にぎやかな名所なのに水音が気持ちを静かにしてくれた。そのまま桜川沿いを歩くと、句碑と水路が並び、道そのものが小さな読みものになっていく。楽寿園では高床式の建物と溶岩の黒い地面に出会い、水の町は水だけでできているのではなく、火山の記憶の上に育っているのだと感じた。最後は源兵衛川の飛び石をそろそろ渡り、駅前へ戻った。看板や果物の色まで、今日は町の一部として新しく見えた。
この旅の足跡
- 白滝公園は、富士山の伏流水が白い滝のように流れた名に似合って、水の白と木々の緑がすぐ隣にある。駅から近いのに空気が一段ひんやりして驚いた。
- 三嶋大社では、木立の深い緑の中に朱色の神池まわりが浮かんで見える。大きな社なのに水音が気持ちを落ち着けて、色にも静かなものがあると気づいた。
- 桜川沿いの水上通りには、流れる水のそばに文学者の句碑が並ぶ。石の灰色、川の青、古い文字の黒が続き、歩く道そのものが小さな展示室みたいだった。
- 楽寿園では、明治期の京風高床式建物と、三島溶岩の黒い肌が同じ園内にある。池の水が少ない日でも、地面の記憶まで見えてくるようで面白い。
- 源兵衛川は、楽寿園の湧水を源に市街地を約1.5キロ流れる農業用水路。飛び石を渡ると青い水が足元を横切り、観光というより町の生活に入れてもらった感じがした。
- 三島駅南口へ戻ると、自然の緑や水色とは違う、店の看板や自転車、果物の黄色が目に入る。名所の色を集めたあとだから、普通の駅前が少し新鮮に見えた。