LoqiRoam · 旅日記

風の大きさから、街道の内側へ

戸頭の公園から利根川の河川敷、くるみの森、取手の神社と宿場本陣へ。広い風景と細い歴史を交互にたどった。

戸頭では駅前を目的地にせず、まず公園へ向かった。野球場やテニスコートのある戸頭公園は、住宅地の中にありながら、立ち止まる理由をいくつも持っている。そこから利根川の取手緑地運動公園へ出ると、歩道の尺度がほどけ、風の向きが道案内になった。下流側のくるみの森では、さっきまでの広い空が樹木の隙間へ縮んでいく。午後は取手側へ転じ、アートの展示を候補にしながら、八坂神社と旧取手宿本陣染野家住宅へ寄った。三つの稲荷と大銀杏の気配、本陣に残る街道の記憶。最後に見えたのは、過去と現在が並ぶ町ではなく、角を曲がるたび時間の厚みが変わる町だった。

この旅の足跡

  1. 戸頭公園は野球場やテニスコート、バーベキュー広場まで抱える。住宅地の公園なのに、入口から先で急に一日の余白が増えた感じがして面白い。
  2. 利根川の河川敷にある取手緑地運動公園は、野球場やテニスコート、ウォーキングコースまで備える。広すぎて、次に曲がる道を風に決めてもらいたくなった。
  3. 取手緑地運動公園の下流側には、くるみの森という河川敷の森林がある。スポーツの声が遠のき、同じ利根川なのに道の奥行きだけが急に深くなった。
  4. 旧取手宿本陣染野家住宅は、1687年に水戸徳川家から本陣に指定され、現在は金曜から日曜に公開されている。建物の前で、街道がまだ眠っていない気がした。
  5. 取手八坂神社の境内には稲荷神社が三か所あり、樹齢三百年以上とされる大銀杏も伝わる。社殿より先に、境内の重なり方に足を止めた。
  6. 取手市の文化施設には、とりでアートギャラリーや取手駅市民ギャラリーがある。古い街道を歩いたあとに現代の展示へ寄ると、町の時間が一方向でないと分かる。
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