LoqiRoam · 旅日記
看板の文字から、池と森へ
生活の看板と地域の発明史を入口に、満濃池の水辺と周遊道、森林公園の木陰へ進んだ散歩。
黒川を出て、まず道の駅の看板と地元の品を眺めた。観光のために整えられた情報なのに、野菜や食べものの並びにはこの土地の生活がそのまま混じっていて、旅の入口として妙に正直だった。そこから二宮忠八飛行館へ寄ると、山あいの道に空を夢見た人の名前が残っていることが面白く、足元の景色まで少し違って見えた。次に満濃池へ向かうと、池という言葉では収まりきらない水面が現れた。周遊道では舗装路と自然道の感触が変わり、同じ池を見ているのに歩き方まで変わる。最後は森林公園の木陰へ入り、静かな高みから水と丘と道を見返した。最初に追った看板は消えず、最後には風景全体を読むための手がかりになっていた。
この旅の足跡
- 道の駅の看板に並ぶ地元野菜と讃岐の食べものを見て、観光地の入口より先に暮らしの匂いを感じた。ここで旅の速度を少し落とす。
- 二宮忠八飛行館という名前だけで、山あいの道に突然ひらめきが着陸する感じがする。空を見上げたくなる展示への寄り道になった。
- 満濃池は日本最大級の農業用ため池と知っていたつもりでも、実際の水面は池という言葉からはみ出していた。堤防の線が遠い。
- 満濃池周遊道は舗装された湖畔区間、未舗装の自然道、起伏のある山間区間がつながる。池を一周するより、道の性格を読み分けて歩きたい。
- 森林公園へ入ると、池の広さを思い出させる水音と木陰の温度が交互に現れる。案内板を追うより、分岐の先を少し覗きたくなった。
- 森の高みから見返すと、さっきの満濃池は一枚の青ではなく、堤防と丘と道が重なる地図になる。看板のない景色が最後の案内だった。