LoqiRoam · 旅日記

駅前の色が、海と記憶にほどける日

陸前小野を起点に、野蒜の記憶と海、宮戸の食と遊覧船、大高森の眺望をつないだ。

陸前小野駅を出ると、最初に見えたのは大きな名所ではなく、駅前にある看板や屋根、道の端の小さな色だった。仙石線で野蒜へ移ると、旧駅舎はただ乗り降りする場所ではなく、震災の記憶を受け止める伝承館になっていた。展示の前で立ち止まったあと、野蒜海岸へ出ると、視界が白い砂と青い海にひらいた。重い記憶を消すのではなく、風の中で少しずつ持ち方を変えるような時間だった。あおみなでは特産品や土産の色に戻り、そこから遊覧船で嵯峨渓の荒々しい岩を海側から眺めた。最後は大高森へ上がり、船から見た島々を今度は空に近い場所から見直す。駅前で集めた色は、町の記憶、今日の営み、海と島の青をつなぐ小さな地図になっていた。

この旅の足跡

  1. 陸前小野駅は仙石線の駅。駅前の大きな観光地ではなく、看板や屋根、道の端の小さな色を見ていると、海辺の町の生活が近くに感じられた。
  2. 旧野蒜駅舎を活用した東松島市震災復興伝承館では、震災当時や復興の過程が伝えられている。駅が交通の場所から記憶の場所へ変わっていて、足が自然にゆっくりになった。
  3. 野蒜海岸は東西約3キロの砂浜が続き、白い砂と松を楽しめる海岸。駅の記憶から一気に青と風へ視界が開き、音まで拾っている気分になった。
  4. あおみなは宮戸地区の観光拠点で、東松島の特産品や土産を扱い、レンタサイクルも受け付けている。海の青のあとに、店先と食べものの色が急に近く感じた。
  5. 奥松島遊覧船の嵯峨渓は、松島湾の曲線的な景観とは対照的な荒々しい岩々が魅力。歩いて見た海岸とは別の角度から、岩と水の形が迫ってきた。
  6. 大高森は宮戸島の展望台で、松島湾の島々を高い場所から見渡せる。遊覧船で見た水面を今度は上から重ねると、同じ青でも形が変わっておもしろい。
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