LoqiRoam · 旅日記
海を見ていたら、坂道を選びたくなった
犬吠の海岸から灯台、丘、外川の坂道と漁港を経て、水産物の市場まで移動した寄り道の旅。
犬吠の座標から歩き始めると、最初に目に入ったのは名所ではなく、松林の隙間からちらつく君ヶ浜だった。砂浜で少し足を止め、風の強さを確かめてから灯台へ向かった。1874年から海を見張る白い塔は堂々としているのに、周囲の崖や波の音のほうが気まぐれで、視線は何度も横道へ逃げた。丘の展望館では半島を上から眺め、銚子が岬だけでできていないことに気づく。そこから銚子電鉄で外川へ。終着駅を終わりにせず、坂を下って漁港へ出ると、家々の向きや道の傾きが海の仕事に合わせて組まれていた。最後はウオッセ21で魚の匂いに囲まれ、旅の記憶が景色から食卓へ静かに着地した。
この旅の足跡
- 松林の向こうに砂浜が隠れ、君ヶ浜は無料で歩ける海岸だった。灯台へ急ぐつもりが、波の間隔を見て一度立ち止まりたくなる。
- 犬吠埼灯台は1874年点灯の白いレンガ造で、光は約36km先まで届く。階段を上る前から、海の広さに少し気圧される。
- 愛宕山の頂上にある展望館からは屏風ケ浦などを見渡せる。海だけを見ていた目が、丘と町の重なりを探し始めた。
- 外川駅は銚子電鉄の終着駅で、列車の旅がぷつりと終わる。小さな駅舎の先に、まだ坂と港が続いているのが可笑しい。
- 外川漁港は銚子漁業の発祥地の一つで、坂道に沿う漁村の町割りが残る。港へ下りるたび、家の向きまで海を気にしているように見えた。
- ウオッセ21は銚子の水産物直売所で、案内では午前8時30分から午後5時まで。港の風を浴びた後だと、魚の名前まで地図に見えてくる。