LoqiRoam · 旅日記
阿木から、静かな気配の方へ
阿木川湖の水辺から古木、高原、岩村の城下町へ。静けさの姿が変わる一日。
阿木を出て、まず阿木川湖の水辺へ向かった。公園にはそば打ち体験の場があり、景色を見るだけではない土地との接し方が残っている。湖畔のパン屋では、国産小麦や地元の材料を使うという言葉を確かめ、焼き上がりを急がずに待つ時間を選んだ。そこから長楽寺へ移ると、800年以上と伝わる大いちょうが現れた。幹の分かれ方を見上げていると、旅の速度そのものが少し遅くなった。午後は根の上高原へ上がり、低地の水音とは別の、木々に吸われる静けさを感じた。最後は岩村の城下町へ下り、商家や町家が続く本通りを歩いた。自然の静けさだけを探していたはずが、人が長く使ってきた道にも同じ気配があると気づく。
この旅の足跡
- 阿木川湖の下流域に広がる親水公園。そば打ち体験の場所でもあると知り、水の音と土地の手仕事が近いことに少し驚いた。
- 阿木川湖畔のセルフビルドのパン屋。国産小麦や地元の材料を使い、営業日は限られる。テラスで風を待つ時間まで含めて訪ねたい。
- 長楽寺のイチョウは樹高28メートル、幹が地上で分かれ、800年以上と伝わる。寺の由来を思うより先に、木陰の厚さに足が止まりそうだ。
- 根の上高原は中津川市と恵那市の境にある標高約1000メートルの高原。森林浴や湖畔の時間を選べるので、低地とは違う静けさを確かめる。
- 岩村城下町には江戸時代の面影を残す商家や町家が連なり、重要伝統的建造物群保存地区に選ばれている。観光の声の間に生活の音を探したい。
- 岩村本通りの端に立つと、旧家と商家の連なりが一本の道に収まって見える。明知鉄道の駅も有人営業は10時から16時までで、町の時間が急がない。