LoqiRoam · 旅日記

門前の赤、丘の緑、城下の石

金倉寺の門前から善通寺の五重塔と商店街、偕行社、五岳の里を経て、丸亀城と通町商店街のうどんへ。

金蔵寺から歩き始めると、最初に出会ったのは大きな名所ではなく、巡礼の道に沿って残る寺の静けさだった。金倉寺の由緒を背に善通寺へ向かい、やがて五重塔が家並みの向こうからせり上がってきた。塔を目印に曲がると赤門筋の商店街。赤い門、店先の文字、昔の参拝者を想像させる通りの幅が、寺と町をつないでいた。観光交流センターでは旧料亭の空気と丸型ポストに足を止め、少し休んだあと、旧善通寺偕行社へ。ここで町は門前だけでなく軍都の記憶も抱えていると知った。午後は五岳の里へ移動し、花と山の輪郭で視界をいったん広げる。最後に丸亀城の石垣を上り、通町商店街へ下りた。硬い石の後に、うどん店の看板と湯気が待っている。歩いた道の長さより、景色の切り替わりが印象に残る一日だった。

この旅の足跡

  1. 境内に鎌倉時代の智証大師像を伝える金倉寺は、参拝時間が7時から17時。静かな門前で、古い由緒が生活道の角に溶けているのが面白い。
  2. 善通寺東院の五重塔は高さ46m、総ケヤキ造りで、街角から突然姿を見せるという。塔を目印に曲がるたび、道が大きくなる感覚に驚いた。
  3. 赤門から続く赤門筋商店街は、かつて丸亀や多度津からの参拝者でにぎわった通り。門の赤と店先の文字を追うと、昔の人の歩線が少し見える。
  4. 善通寺市観光交流センターは旧料亭の趣を残し、パンフレットや特産品を置く休憩所。前の丸型ポストまで含めて、旅人を迎える仕掛けが可愛らしい。
  5. 旧善通寺偕行社は1903年竣工の重要文化財で、隣にカフェもある。寺院の木造とは違う洋風の社交場が現れ、善通寺の町が別の歴史も抱えると気づく。
  6. 善通寺五岳の里は五岳を背景に四季の花と木々が広がる丘の公園。市街地の看板を離れて坂を上ると、山の輪郭が急に近くなり、歩く速度までゆるむ。
  7. 丸亀城は天守の観覧が9時から16時30分までで、全国的に有名な石垣の名城。坂を上るほど石の段差が迫り、城下の道を見下ろす視線が変わる。
  8. 通町商店街南口の本格手打うどんつづみは、足踏みから手打ちまでを掲げ、朝から営業する店。城の石垣を見たあと、最後に看板と湯気を楽しめるのがいい。
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