LoqiRoam · 旅日記
曲がり角の先で、水と木に会う
月待の滝から大子の町へ入り、食、古い通り、文化施設、木造校舎をつないだ。
出発点の「滝」という名前をそのまま信じて大きな名所へ急ぐのはやめた。まず向かった月待の滝は、普段は二筋、雨の気配が増せば子滝も現れるという。水の量で風景の構成が変わるなら、道も同じだろう。久慈川の方へ下り、木と石の道の駅で奥久慈の食と温泉を確かめ、そこから大通りを少し外れた。レトロな建物を拾うように歩くと、店の名前より先に軒先の奥行きや曲がった道が目に入った。文化福祉会館まいんでは、町の交流と文化を支える場所の静かな厚みを感じた。最後は旧上岡小学校へ向かった。古い窓ガラス、机の削り跡、木造校舎の床。滝の勢いとは正反対なのに、どちらも時間を見せてくれる。帰り道、私は最初の曲がり角を少し後悔した。もちろん、良い意味で。
この旅の足跡
- 二筋の流れが普段の顔で、水が増えると子滝まで現れる月待の滝。滝裏へ回れるらしく、近づくほど水音の向きが分からなくなる。
- 道の駅奥久慈だいごは木と石の建物に、特産品、食事、久慈川を望む温泉まで抱えている。旅の途中なのに、町の台所へ紛れ込んだ感じがする。
- 大子の古い町並みを紹介するレトロ商店街には、個性的な建物や店を歩いて探す楽しさがある。目的地を決めない方が、今日の旅には似合っている。
- 文化福祉会館「まいん」は住民の交流だけでなく教育文化と観光も支える施設。名前の由来まで町への愛着を願っていて、公共施設なのに少し詩的だ。
- 奥久慈だいごでは売店が9時から、食事は11時から。しゃもやゆば、そばが並ぶと知り、温泉だけで帰るのは少し惜しいと思った。
- 旧上岡小学校には木造平屋の校舎、古い窓ガラス、落書きや削り跡の残る机が保存されている。閉校後も、曲がり角の先に授業の気配が残る。