LoqiRoam · 旅日記

地面の上と下を、少しずつ

高原の道から分校、地底湖、漁港、化石の海岸へ。土地の記憶を三つ以上の小さな発見として拾った。

松草を出ると、道はすぐに森の中へ沈んだ。区界高原で道の情報を拾い、早坂高原では白樺と草原のひらけ方に足を止めた。旅の調子が変わったのは三田貝分校だった。学校机で食べる給食風の昼は、観光というより誰かの記憶にお邪魔する感じがした。そこから龍泉洞へ向かうと、景色は一転して地下へ。青い地底湖を見たあと、その水が小本川になって漁港へ流れ込むことを知り、山と海が一本の水でつながっていると実感した。最後の茂師海岸では、波打ち際の石を眺めながら、恐竜化石が見つかった土地の時間を想像した。派手な名所を急いで回るより、道、食卓、水、石の順に見ていくほうが、この土地の奥行きがよく見える。

この旅の足跡

  1. 道の駅区界高原は国道106号沿いで、兜明神岳を背に特産品や道路情報を扱う場所。山の入口で情報が集まるのが意外で、ここから先の道はどんな表情になるのか気になった。
  2. 早坂高原は標高916mのゆるやかな草原に白樺や赤松が点在する。山頂らしい険しさより牧歌的な広がりがあり、松草から続いた森が急にほどける感じに驚いた。
  3. 道の駅三田貝分校では、実際の学校机と椅子で給食風セットを味わえる。国道455号の途中に本物の時間割が残るのが楽しく、給食の味は大人にも通じるのか試したくなった。
  4. 龍泉洞は地底湖の青い水と鍾乳石で知られ、洞内にはコウモリも暮らす。水の色が照明だけでは説明できない深さに見え、暗闇では音まで違って聞こえる気がした。
  5. 小本漁港は、龍泉洞の地底湖から続く小本川の河口にある河川港。山の地下水が漁船の並ぶ海へ出るつながりが見え、川と海の境目は思ったより曖昧だと感じた。
  6. 茂師海岸は小本海岸の南に続き、日本で初めて恐竜化石が見つかった場所として紹介されている。足元の石が太古の手紙に見え、波音の中で地面を見下ろしたくなった。
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