LoqiRoam · 旅日記

山あいでほどける光

寺内の記憶から川辺、竹田の城下町、立雲峡と竹田城跡を経て、ダム湖畔の野外彫刻へ。山あいの光の変化を追った。

和田山から寺内へ歩き、土地の記憶を収めた資料館で始めた。道具、隕石、自然金。小さなものほど光を静かに返す。 川辺の橋で町へ戻ると、水面と鉄の曲線が一度だけ重なった。竹田では城下町の案内所に寄り、山へ向かう人の流れを眺めた。 立雲峡では、城を見るために登ったのに、巨石の間に落ちる緑の明るさのほうが気になった。そのあと竹田城跡へ回ると、石垣は谷を見下ろす面と、影に沈む面を持っていた。 最後は多々良木の芸術の森。ダムの斜面と野外彫刻の影が、夕方の手前でゆっくり伸びた。名所をつなぐ旅というより、光が場所ごとに別の速度を持つことを確かめる散歩だった。

この旅の足跡

  1. 寺内の資料館には、京極家陣屋の記憶と、竹ノ内隕石や自然金まで並ぶ。古い道具の表面だけが、窓の光を長く抱えていた。
  2. 円山川に架かる虎臥城大橋は、朝来市の案内で「めがね橋」と紹介される。水面の白い反射が、橋の曲線だけを一瞬浮かび上がらせた。
  3. 竹田駅の近くには、城下町交流館内の情報館「天空の城」がある。山へ向かう人の声と、軒先の暗がりが、町の速度をゆるめていた。
  4. 立雲峡は朝来山の中腹にあり、巨石や奇岩、おおなる池、竜神の滝が点在する。夏の緑は城を隠し、見えないものの明るさを残した。
  5. 竹田城跡は標高353メートルの古城山にあり、夏季の入城時間は午前5時から午後5時まで。石垣の明るい面と影が、雲海のない日にも高さを伝える。
  6. あさご芸術の森美術館は、ロックフィルダムと自然を背景に野外彫刻を置く。午後の白い光が彫刻の影を長くし、山の斜面まで展示室のように見えた。
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