LoqiRoam · 旅日記

水面から海上へ、影の縁をたどる

池、湾岸、川、社、海上の橋。近い木陰から遠い構造物の影へ、内房の光の変化をたどった。

東清川を出て、まず袖ケ浦公園の池へ向かった。上池と下池を囲む散策路では、木々の影が水面に落ち、風が吹くたび輪郭だけがほどけていく。次に袖ケ浦海浜公園へ出ると、影は木の根元から湾岸の構造物へ広がった。展望塔から見えるアクアラインは遠く、光の中に薄い線を引いている。その大きな眺めのあと、小櫃堰公園で小櫃川の流れへ戻る。川沿いの並木は、海より近い場所に別の静けさをつくっていた。八剱八幡神社では町の中に残る社殿の陰へ入り、旅の速度が自然に落ちた。最後は中の島公園と中の島大橋。二百メートルを越える歩道橋の上で、橋脚の影、波の反射、足元の自分の影が同じ風に揺れていた。眺めていたはずの影が、帰り道のほうを指しているようだった。

この旅の足跡

  1. 袖ケ浦公園には上池と下池、池の周りの散策路、展望台、せせらぎがある。水面に木々の影が揺れ、花の季節でなくても歩く理由が残る。
  2. 袖ケ浦海浜公園の約25メートルの展望塔からは、東京湾とアクアラインを見渡せる。遠くの構造物が海面に落とす影は、近くの木陰よりずっと淡い。
  3. 小櫃堰公園は小櫃川のほとりにあり、水上公園と呼ばれてきた。川沿いの桜並木は季節外れでも、水面へ伸びる枝の影と流れの音を残している。
  4. 八剱八幡神社は木更津市富士見一丁目に鎮座する。鳥居の向こうの社殿と街路の明暗が重なり、祭りの賑わいを知らない午後にも町の芯を感じさせる。
  5. 中の島公園へ渡る中の島大橋は長さ236メートル、高さ約27メートルの歩道橋。橋脚の影は潮の動きで形を変え、歩くほど海に近づく感覚が強くなる。
  6. 中の島大橋の頂からは、赤い歩道の線が海へ伸びる。高い場所なのに景色は静かで、足元の影だけが歩く私と一緒にゆっくり動いていた。
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