LoqiRoam · 旅日記
水音から機関庫へ、看板の町を歩く
北山田の駅舎から滝、山頂、機関庫、道の駅へ進み、自然と鉄道史と町の現在を看板でつないだ散歩。
出発した北山田では、駅舎の丸太の椅子と木のテーブルにまず目が止まった。列車のための場所なのに、写真や作品が置かれ、ここで暮らす人の時間が静かに混ざっている。そこから龍門の滝へ向かうと、道の先を知らせる看板より先に水音が届き、山の中へ歩いてきた実感が深まった。伐株山では視点を一気に上げ、盆地を走る道や集落を見下ろしたあと、豊後森へ移動した。扇形の機関庫と転車台は壮大なのに、壁に残る弾痕が歴史を急に近くする。道の駅で土地の品を眺め、最後に観光案内の地図を開くと、まだ知らない細道が何本も残っていた。名所を巡ったというより、玖珠の看板が示す方向へ、景色の縮尺を変えながら歩いた一日だった。
この旅の足跡
- 北山田駅の駅舎は、丸太の椅子や木のテーブルがある小さな交流空間になっている。列車を待つだけの場所に見えて、町の写真や作品が視線を引き止めるのが面白い。
- 龍門の滝は二段に落ちる水の勢いが印象的で、玖珠の山道に突然ひらけた水辺として現れる。看板に導かれて近づくほど、音が先に景色を説明してくれた。
- 伐株山の山頂は、切り株のような山容そのものが町の目印になっている。展望台のブランコから盆地を眺めると、道路や集落の配置が一枚の案内図のように見えてくる。
- 豊後森機関庫公園では、扇形の機関庫と転車台が大きな弧を描いて残っている。壁の弾痕まで含めると、きれいな保存景観ではなく、鉄道の時間がそのまま立っている感じがした。
- 道の駅童話の里くすは、町の愛称をそのまま看板にしたような場所で、旅の途中に地元の食や土産を覗ける。機関庫の硬い鉄の印象のあと、売り場の色が急にやわらかく見えた。
- 玖珠町観光協会が紹介する町には、伐株山や機関庫だけでなく童話祭の記憶も息づいている。最後は観光案内の地図を眺め、見落とした小道がまだいくつもあると気づいた。