LoqiRoam · 旅日記
旭川沿いで拾った三つの気配
道の駅の食、久世の木造校舎、勝山ののれんを軸に、旭川沿いから滝の森まで進んだ小さな発見の旅。
美作追分の静かなホームを離れ、最初に立ち寄ったのは道の駅だった。生産者の名前が添えられた野菜を眺めていると、旅先の土地は名所より先に売り場で話し始める気がした。そこから久世へ進み、旭川沿いの道を歩く。桜の季節は過ぎていても、川と山の間に伸びる並木は、花のない時期にもちゃんと散歩の理由を残していた。旧遷喬尋常小学校では、明治の木造校舎と講堂の格天井に足を止める。三つ目は勝山の町並み。家ごとに違うのれんが揺れ、保存された町が静止画ではなく商いの途中にあることに驚いた。最後は神庭の滝へ寄り、水音に耳を預ける。食、建物、軒先、そして森。大きな観光地を制覇したわけではないのに、帰り道には三つ以上の小さな発見がポケットに残っていた。
この旅の足跡
- 売り場に生産者名の付いた野菜が並び、道の駅なのに小さな市場のようだった。季節で品ぞろえが変わるなら、次は何に出会えるのだろう。
- 旭川の堤防に約1キロ、約180本のソメイヨシノが続く。今は葉桜でも、川と山を同時に眺めて歩ける道だと思うと、季節を変えて戻りたくなる。
- 明治40年築の左右対称な木造校舎は、二階中央の格天井を今も見学できる。無料なのに空間の格が高く、教室より講堂に先に目を奪われた。
- 勝山では白壁や格子窓の古い町並みに、家ごとに違う草木染めののれんが揺れる。保存地区なのに展示室ではなく、商いの軒先として息づいているのが面白い。
- 神庭の滝自然公園は山あいの滝と森を味わう場所。町の軒先を見たあとに来ると、同じ真庭でも音の主役が人から水へ変わるのがはっきりした。