LoqiRoam · 旅日記

白砂から軒下へ

郡中の町並みから旧灯台、白砂の海浜公園、松林、交流市場へ。影の変化を追いながら海辺の町を歩いた。

伊予市を出て郡中の通りへ入ると、旅は距離ではなく建物の影の深さで進み始めた。江戸から昭和までの町並みが一つの道に重なり、妻入りの町家の軒下には、使われ続けてきた時間が沈んでいた。灘町では萬安港旧灯台の石造の輪郭を眺め、かつて海を見張った光を想像した。その硬い影を離れると、五色姫海浜公園の白砂と島影が視界をほどいてくれた。五色浜公園の松林では、海の照り返しから逃げるように木陰へ入り、休むことも観察なのだと気づいた。帰り道は手づくり交流市場町家で地元の食材と人の気配に触れ、最後に郡中ぽてとの甘さを口にした。海辺で拾った影は、町の暮らしの中へ静かに戻っていった。

この旅の足跡

  1. 郡中の通りには江戸から昭和までの町並みが重なり、妻入りの町家の軒下だけ時間がゆっくり沈んでいた。曲がるたび影の形が違う。
  2. 萬安港旧灯台は伊予市の海辺に残る明治期の石造建築で、港の向こうの明るさを背負っていた。灯台が照らした昔の海を想像してしまう。
  3. 五色姫海浜公園の白砂と静かな瀬戸内の島影は、足元の影まで淡く見せていた。五色姫伝説を知ると、砂浜の色をもう一度確かめたくなる。
  4. 五色浜公園は松林に囲まれ、海を望む市民の憩いの場だった。松の枝が落とす細い影と港の夕景を見比べると、休息にも景色がある。
  5. 手づくり交流市場町家には地元の鮮魚や野菜、惣菜が並び、中央の椅子とテーブルが町の小さな居間のようだった。影の旅が生活へ戻る。
  6. 伊予市の郡中ぽてとは、さつまいもの甘みを生かしたしっとりした名物。店先の明るさから一歩入ると、甘さと影が静かに残った。
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