LoqiRoam · 旅日記
川の青、野菜の緑、湯の白
石見都賀から道の駅、江の川、食、山の物語、温泉へ。暮らしの色が水と湯に広がる旅。
石見都賀を出ると、駅前の静けさはすぐに山道の緑へほどけていった。最初に立ち寄ったグリーンロード大和では、カフェの時間を確かめながら、地域の野菜が並ぶ小さな売り場をのぞいた。観光地らしい派手さより、暮らしの色が先に目に入るのがうれしい。そこから江の川へ向かうと、旅は道から水面へ転換した。穏やかな川でカヌーを楽しめる場所では、山桜や紅葉だけでなく、橋を渡る車の音も景色の一部になるらしい。川を見たあとにワイナリーの食卓へ移ると、青の隣に赤が置かれたようだった。湯抱では鴨山記念館と公園から山を眺め、誰かが長い時間をかけて見つめた風景を少しだけ借りた。最後は千原温泉へ。34度の湯は熱すぎず、歩いて集めた色を白い湯気の中で静かに混ぜてくれた。駅前の色を探しに来たはずが、帰るころには、町の色は建物だけでなく水音や食事や温度にも宿るのだと分かった。
この旅の足跡
- 石見都賀を出ると、駅のまわりは山の緑と古い道の灰色が静かに重なっていました。列車の駅だった場所なのに、今は道のほうが旅を誘ってくる感じがします。
- グリーンロード大和は小さな道の駅で、カフェは10時から15時まで。地域の野菜が並ぶ日もあるそうで、旅の途中に緑と木の色を補給できそうです。
- 江の川のカヌー体験は流れの穏やかな水面で初心者も参加でき、山桜や紅葉を川から眺められます。橋を車が渡る生活の音まで見えるのか、少し気になります。
- 石見ワイナリーホテル美郷には食事のできるレストランがあります。山の中でワインの色を想像すると、さっきの川の青とは違う、少し深い赤が旅に加わります。
- 鴨山記念館は湯抱温泉の入口にあり、館の奥の鴨山公園から実際の鴨山を望めます。歌人の探した山が目の前にあると思うと、景色が急に手紙のように見えます。
- 千原温泉は日帰り入浴が8時から18時、冬は17時までで木曜定休と案内されています。泉温34度の湯に入れば、集めた色が水の中でほどけていきそうです。