LoqiRoam · 旅日記

水音から風の高さへ

三島と駿東の水辺、庭、信仰、滝、池、展望を音の変化でつないだ旅。

下土狩を出たとき、今日はどこまで行くか決めていなかった。ただ、街の音の奥に水の気配があるように思えて、三島の源兵衛川へ向かった。飛び石と木道を進むと、川は観光のためだけにあるのではなく、暮らしのすぐ隣でずっと流れているのだとわかる。楽寿園では木々の間に音が吸い込まれ、三嶋大社では人の足音まで少し慎ましく聞こえた。そこから鮎壺の滝へ移ると、溶岩の段差を落ちる水が一気に旅の音量を変えた。静けさだけを集めるつもりだったのに、強い音にも心が引かれる。門池公園では池の周りをゆっくり歩き、滝の響きを水面の反復へ戻した。最後は本城山の展望台へ。風の中から狩野川と富士の方角を眺めると、今日の寄り道が一本の道ではなく、いくつもの音が重なった地図に思えた。

この旅の足跡

  1. 源兵衛川は三島の市街地を流れ、川の中の飛び石や木道を歩きながらせせらぎを聞ける。生活のすぐ隣に富士山の湧水があることが、歩き始めから少し不思議だった。
  2. 楽寿園は三島駅前にある市立公園で、季節ごとの庭園を歩ける。開園時間を確かめてから入ると、街の雑踏が木々の間で薄まり、さっきのせせらぎが静かな余韻に変わった。
  3. 三嶋大社は創建時期が明らかでないほど長い信仰の歴史を持つ。境内では人の声や足音まで少し慎ましく聞こえ、観光地というより、町の時間が集まる場所のように感じた。
  4. 鮎壺の滝は長泉町と沼津市の境にあり、吊橋から滝全体を見渡せる。街の近くで溶岩の段差を水が落ちる音は思った以上に力強く、静かな三島の流れとの違いに驚いた。
  5. 門池公園は灌漑用水池の周囲に約1.3キロの遊歩道と芝生広場が整備された親水公園。滝の直線的な音のあとに池を一周すると、水面と鳥の気配が旅をゆっくりほどいてくれた。
  6. 本城山公園は標高76メートルほどの小さな山で、山頂の展望台から富士山や狩野川を望める。急な斜面の先で風が広がり、今日たどった水の音を遠景から思い返せた。
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