LoqiRoam · 旅日記

水辺から噴水まで、浦和の音の継ぎ目

別所沼の自然音から散歩道、調神社、浦和宿、珈琲店、北浦和公園の音楽噴水へ、音の質が変わる道をたどった。

南与野を出たとき、耳に残っていたのは駅と車の音だった。別所沼へ向かうと、メタセコイアの間にジョギングの足音が薄まり、水面と鳥の気配が前に出てきた。花と緑の散歩道では、特別な名所ではない道が暮らしの呼吸を静かに運んでいた。調神社の兎と境内林に触れたあと、浦和宿本陣跡では、もうない建物の代わりに通りを行き交う音を想像した。珈琲店で焙煎の香りに立ち止まり、最後は北浦和公園へ。美術館の扉が音を薄め、その外で音楽噴水が水を弾ませる。遠くへ行かなくても、街は音の変わり目をいくつも隠している。

この旅の足跡

  1. 別所沼はメタセコイアに囲まれ、噴水とジョギングコースが水面をめぐっている。足音が木立に吸われるのに、沼の近くでは鳥の気配だけが残った。
  2. 別所の住宅地を抜ける花と緑の散歩道は、駅前の大きな音から少し離れて季節の植栽が続く。急がず歩くと、暮らしの気配まで道の一部に見えてくる。
  3. 調神社は境内林を抱え、狛犬ではなく兎で知られる。街の車音をくぐって境内に入ると、兎の由来を尋ねたくなるほど時間の流れが変わった。
  4. 浦和宿本陣跡は中山道の宿場の記憶を石碑に残している。建物が消えた場所なのに、通りを行き交う足音を聞くと昔の往来が薄く重なった。
  5. 常盤珈琲焙煎所浦和店は生豆からの焙煎を扱い、営業時間は10時から20時。香りを待つ時間そのものが、歩く旅の小さな休符になりそうだ。
  6. 北浦和公園には埼玉県立近代美術館があり、音楽噴水も設けられている。展示室の静けさから水と音の演出へ出ると、耳がもう一度外へ開いた。
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